余剰になって放置していたベアボーンキットが有ったので、ふと思い立ってLinux(Ubuntu)PCを組み立ててみました。
ベアボーンキットとミニキーボード。
ベアボーンキット組み立て
ハードウェア
正確には再組み立てですね。
二年ほど前に、やはりUbuntu用に組んで半年ほど特にこれといった用途は無く、linuxの再勉強用に使っていました。
ベアボーンキットShuttle/XS35V3
外付けの光学ドライブ程度の大きさでかなりコンパクト、VESAマウントへの装着も可能です。
付属品は、ACアダプタと縦置き用スタンド、HDD/SSD搭載用マウンタ、光学ドライブ搭載用マウンタ。
使用したパーツ類は全て手持ち品で賄えました。
・HHK(キーボード):実は自宅サーバから一時借用。
・DVDスーパードライブ:自宅サーバの内蔵ドライブが不調なため、外付けドライブを作ろうと思って用意しておいた物。
・メモリ(2GB×2):社給PC用に自腹購入・交換していましたが、社給PCが更新されたため回収しておいた物。
・SSD(60GB):自宅サーバの交換用に購入しておいた物。
・マウス:写真には映っていませんが、一般的なUSB接続マウス(余剰品)。
尚、ディスプレイは、自宅サーバで使用している小型ディスプレイが複数入力可能なので、その一方に繋いで使いました。(1)
(via;[Mac] 小型ディスプレイをクランプマウントで空中設置
ミニキーボード
さて、セットアップでは自宅サーバから一時借用したHHK(US版)を使っていましたが、稼動状態になればMBA/11からのリモートアクセスになるため外付けキーボードは特に必要ありません。
とはいえ、メンテナンス の際には直結のハードウェアキーボードが有ると便利ですし、当然ポインティングデバイスも必要になります。
というわけで、以前録画サーバ用に購入したものの少々使い難くてお蔵入りしていたミニキーボードを引っ張り出してきました。
冒頭の写真に映っているのがそのミニキーボードです。
iClever ミニワイヤレスキーボード(IC-RF1)
2.4GHz帯の無線を使ったワイヤレスキーボードで、US版キーボードとタッチパッドが一体になっています。
サイズは178×107×25mm、重量68gとかなりコンパクト&軽量で、ミニキーボードよりもマイクロキーボードと呼んだ方が良いかも。
キートップは8×8mm、キーの間隔は0.5mm…一応アイソレーションタイプですが、タッチタイピングはかなり難しいです。
タッチパッドは32×32mm、ハードウェアボタンの他にパッドタップでも操作出来ます。
左側面には電源スイッチと充電用USBポート…現在主流のmicroUSBではなくminiUSBなところにちょっと古さを感じますね。
でも、現行製品です。
背面の上辺角には無線用レシーバー(USBドングル)が収納されています。
向かって左端に見える出っ張りはケーブルが通る部分の名残りらしく、本製品の有線版が有るのかもしれませんね。
このキーボードや外部ディスプレイはメンテナンスなど一時的な使用のみで、普段はMacBookAir/11で”Chicken of the VNC”を使ってリモートアクセスしています。
ソフトウェア
タイトル通りOSはUbuntu、バージョンは12.04LTS。
前回組んだ際には11.04⇒11.10⇒12.04LTSとインストール後に二度ネットワークアップデートしましたが、今回は比較的新しいブータブルメディアを持っていたので、最初から12.04LTSにしました。
尚、現在の最新は14.04.1LTSですが、アップデートは暫く様子見です。
その他のアプリケーションは…今のところ”rep2”(後述)をセットアップしたのみです。
rep2
さて、今回Ubuntu-PCの再組み立てを思い付いたのは”rep2”というシステムの運用を考えてのことでした。
rep2というのは…「PHPでつくった2ch Viewer」のこと。
2chというのは…こちらは改めて説明するまでもないですね(笑
2ch
とかくネガティブなイメージを持たれている2chですが、さまざまなジャンルのさまざまなターゲットに対して、数多くの情報と意見交換が為されていて気楽に参加出来る場所だと感じています。
書き込まれている内容は玉石混交で、時には眉をひそめたくなるような文言もありますが、取捨選択と心のフィルタリングが出来れば有益な情報も少なく有りません。
積極的に勧められる場ではありませんが、頭ごなしに否定する存在では無いと思います。
今も以前ほどではありませんが、クロスカブやiPad/iPhone/Mac、E-M1などの情報収集や関連する雑談を読んだり、自分でも答えられるような質問があれば稀にレスしていますね。
それはさておき、2chとの付き合いはかなり長くて、2chが出来た当初からアクセスしています。
アクセスには通常のWebブラウザを使っていましたが、読んだ板やスレの位置がその都度初期化される不便さや、サーバへの負荷軽減のため専用ブラウザの使用を推奨されるようになり、専用ブラウザ(アプリ)へ移行していきました。
ただ、このアプリはOS毎に異なるため機器(OS)が変われば当然使い勝手も変わりますし、異なる機器間の連携(既読位置やミュート等の設定)も有りません。
複数の機器からアクセスする際の使い難さを痛感していました。
p2
そんな時に知ったのがrep2の前身となる”p2”というシステムでした。
これはWebブラウザを使ってアクセスするため機器(OS)が変わっても使い勝手は大きく変わらず、また既読位置やミュート等の設定も各機器の間で連携されます。
PCで読んだ続きを携帯電話で読む、携帯電話で設定したミュートがPCでも有効になる…というわけです。
p2はWebサーバ上(Linux、OSX、Windows)で動くPHPスクリプトですが、当時は既に自宅サーバ(OSX)を運用していたのでセットアップは比較的容易でした。
そんなこんなでp2を使い始めて、長期間に渡ってかなり便利に使ってきました。
2chのシステム変更の際には自分でスクリプトを改造して対応することもありました。
それが、ブログ移転の理由にもなった自宅サーバの不調に伴ってp2も挙動不審になり、板やスレを開くのに非常に時間が掛かったりタイムアウトしたり、板一覧やスレ一覧が更新されないようになってしまいました。
更には、2ch側の規制強化により書き込みが出来なくなったり…。
実は既に後継のrep2が公開されていましたが、自宅サーバはシステムが古く、適用には大規模な更新が必要になり影響範囲がかなり広いため見送ってきました。
かなり初期のp2(Ver1.1.1)を使い続けていました。
その自宅サーバの不調を完全解消するにはシステムの再構築が必要。
でも今更そんな手間を掛けるのは大変だし、古いハードウェアなので限界があります。
それなら、余剰ベアボーンキットを使って専用機を作れば良いじゃないか…と。
セットアップ
そんなこんなでrep2のセットアップをしました。
もちろん最新版(現時点でVer1.8.103)です。
Linux(Ubuntu/Debian)環境でのインストールについては非常に簡単で、『p2 インストール方法』の「ゆとり向け(ubuntu 12.04で確認)」コマンド例をそのまま適用するのみ。
LAN内では既にこれだけで利用可能になります。
…が…相変わらず書き込みが出来ません。
書き込もうとすると”Request timed out”(環境によっては”Internal Server Error”)になります。
尤もこれについては原因が判っていて、自宅環境ではVPNを利用しており、関連ポートが開いていると書き込みが出来ないように2chシステム側で規制されているためです。
対策としては『206.223.144.0/20と207.29.224.0/19からのtcpポート443,995,1723を遮断』 すれば良いとのことですが、何故か回避出来ず。
結局『 206.223.144.0/20と207.29.224.0/19からの全ポートを遮断』したところ、無事書き込めるようになりました。
続けて、外部(LAN外)からのアクセス設定。
既に自宅サーバで外部にWeb公開しているので同様の設定(セキュリティ強化を含む)でOKですが、別サーバになるためルーティング設定での振り分けを追加。
これで自宅内はもちろん出先でもWebブラウザさえ使えればさまざまな端末からアクセス出来るようになりました。
iPhoneへの対応(GUI)も改善されていてかなり使い易いです。
iPadもiPhone版と同じGUIになりますが、こちらはPC版に切り替えたほうが見易いかも。
- 自宅サーバ⇒VGA、今回のUbuntu-PC⇒HDMI [↩]