我がクロスカブは、BRD製スーパーエアBOX、エンデュランス製hi-POWERボアアップキット(124cc)、SP武川製スポーツマフラー(アップタイプ)に換装している。
現状で結構満足しているものの、エアBOXとエンジンの間を繋ぐ「スロットルボディ」が隘路になっている気がしていた。(1)
調べてみるとスロットル口径を拡大したビッグスロットルボディのクロスカブ対応品が出ており、クロスカブ弄り熱が急上昇しているこの機会に思い切って着手しよう…と早速取り寄せて換装することにした。
グリップヒーター装着に続く大きなカスタマイズ作業になる。
(via;[CC110] カスタマイズ … グリップヒーター装着
購入品
・クリッピングポイント ビッグスロットル22φキット(ノーマルクリーナー用)
・デイトナ ステンレスホースバンド 品番40477(8mm幅/25mm〜50mm長)、品番40478(8mm幅/35mm〜60mm)
・ベッセル トルクスドライバーセット(No.TX-10)
・ホンダ純正パーツ SCSカプラ(070PZ-ZY30100)
ビッグスロットル22φキット(ノーマルクリーナー用)
スロットルボディとOリングのセット。
その他のパーツは純正スロットルボディから移設して使う。
ステンレスホースバンド
このビッグスロットルキットはノーマルクリーナー用だがBRD製スーパーエアBOXとの使用事例も有る。
但し、スーパーエアBOX付属のホースバンドでは短いとのことなので、長めのホースバンドを別途購入した。
適正なサイズが判らなかったため「25mm〜50mm」と「35mm〜60mm」の二種類を購入したが、実際に使用した物は前者。
トルクスドライバーセット
純正スロットルボディからセンサーユニットなど幾つかのパーツを移設する際に必要なのがトルクスドライバ。
手持ち(実家に置いている)品は簡易な物なので、ちゃんとした物を準備しておこう…と購入。
SCSカプラ
エンジンや吸排気系(スロットルボディ含む)に大きな変更を施した場合、インジェクションシステムの初期化をしておきたい。
スポーツマフラー換装時とスーパーエアBOX換装時には行わず、ボアアップ時はショップで初期化して頂いた。
初期化はクロスカブのサービスチェックカプラ…お手軽カスタマイズではキー連動電源の取り出し口としてよく用いられる…にSCSカプラを着脱することで行う。
このSCSカプラは簡単に自作出来るが、パーツを揃えて加工する手間を考えれば純正パーツ(販売店取り寄せなら送料不要) を選んでも良いな…というわけで購入。
換装
この時点では自分で換装するつもりだったけれど、別件でショップ(グリップヒーター装着とは別の店)を訪れた際にスロットルボディの換装について尋ねてみたところ、 快く引き受けて頂けて作業料もリーズナブルだったのでお願いすることにした。
そして今日、予定では晴れるはずが結構な本降りの中をショップへ出向いて作業して頂いた。
交換された純正のスロットルボディとOリング、スーパーエアBOX付属のホースバンド。
比較
ビッグスロットルボディ(口径22φ)。
純正スロットルボディ(口径19φ)。
口径差は3φだが面積では約三割増しとなり、結構大きくなる印象。
ECUリセット、スロットル開度センサーリセット
いずれもショップで実施済みのため、ECUリセットの流れだけ簡単に記しておこう。(覚え書き)
スロットル開度センサーのリセットは少々手間が掛かるため割愛する。
使用するのはホンダ純正のSCSカプラというパーツ。
一般に売られている「4P090型HM防水カプラ オス端子側」のうち二つの端子を短絡しているだけなので、自分で作ることも容易。
このカプラをクロスカブのサービスチェックカプラに着脱することでリセット操作を行う。
シート下前方のカバーを取り外す。
中程にある赤いコネクタがサービスチェックカプラー。
今はこのコネクタから後付け電装品(ナビ、シフトインジケーター、シガーソケット)の電源を取っているが、通常は未使用でカバーが装着されている。
サービスチェックカプラにSCSカプラを接続した様子。
●ECUの自己診断
1.メインキーをOFFにする。
2.SCSカプラをサービスチェックカプラに接続する。
3.メインキーをONにする。
・メーターパネル内のPGMランプが点灯したままであれば正常(現在異常無く、保持された異常データも無し)。
・PGMランプが点滅していれば異常(現在異常が有る、もしくは、過去の異常データが保持されている)。
※異常の種類については、点滅パターン(長周期点滅回数、短周期点滅回数)でコード化されており、判読にはサービスマニュアル掲載のコード表が必要。
4.メインキーをOFFにする。
5.SCSカプラを外す。
●ECUのリセット
1.メインキーをOFFにする。
2.SCSカプラをサービスチェックカプラに接続する。
3.メインキーをONにする。
4.SCSカプラを外し、5秒以内に再接続する。
・メーターパネル内のPGMランプが消灯した後、短い周期で点滅すればリセット成功。
・PGMランプが消灯した後、点灯したままであればリセット失敗。
※自己診断で異常無しの場合は、消灯せず点灯したままになる。
5.メインキーをOFFにする。
6. SCSカプラを外す。
換装効果
店から走り出した際に直ぐに体感で分かった。
発進時が明らかに力強い。
換装前が非力だったわけではないが更にパワーを感じる。
その後、実家まで走ってみて実感したのは、加速が速く、比較的速い速度での巡航が楽。
大雑把な表現になるが、換装前と同じような感覚でアクセルを捻っているのに速度上昇が速く、10km/hほど巡航速度が上がっている印象。
流れが速い幹線路でも余裕を感じられるようになった。
尚、作業をしてくれた担当者によると、FIがまだ学習出来ていないためかアクセルを開いた際の立ち上がりが若干緩く感じられる…とのこと。
学習が進めば改善していくと思うが、自分が乗った感じでは殆ど気にならなかった。
リコール対処(燃料ポンプユニット交換)
先日ショップに出向いた別件というのは、9月8日に公開された改善対策(燃料ポンプユニット交換)の適用。
一昨日、ショップを訪れたところ、店の前にクロスカブを停めたら直ぐに店員が出てきて「(この)リコール対処の件ですか?」と言われ、情報の早さに感心した。
そのまま手続き(対策パーツの取り寄せ)を済ませ、パーツが届いたら改めて作業ということだったが、今日早くもパーツが届いていて、スロットルボディ換装と併せて作業をして頂いた。
- 50ccモデルと同じスロットルボディが使われているという話がある。また、純正のエアBOXも敢えて吸気し辛くしているのでは?と思えるような構造をしている。 [↩]