職場では社給PC(Windows)、自宅ではMacBookPro/13を使っているが、使っている時間が長くキー入力が多いのは圧倒的に職場。
そんな職場で使っているキーボードは自前のHHKB(HappyHackingKeyBoard)Professional。
このキーボード自体は大変入力し易くて、入社以来何代(何台)にも渡って使い続けているお気に入りだけど、しばらく前からそのコンパクトさ故の窮屈さを感じ始めてきた。
手首を不自然に外向きに曲げる、肩を窄めるようにする、肘を内側に寄せようとする…いずれも長時間続くと身体にとっては結構大きな負担だ。
以前はさほど感じなかった肩から背中に掛けての凝った感じや手首の軽い痺れなども有り、これは早々に対処しないと悪化させたら大変だぞ…と考えて、自然な姿勢でキーボード操作が出来る、分割キーボードに換えることにした。
最優先の選定条件は『HHKB相当の打鍵性で静音性も高くコンパクト』なこと。
入力性が低下したのでは本末転倒だし、大きく場所を取る(フットプリントが大きい)のも避けたい。
社給PCで使うためJIS配列になるが、キーキャップへのカナ印字は不要。
キーマッピングのカスタマイズが本体のみで出来れば尚良し。(1)
国内で容易に購入出来ることも重要かな。(2)
また、もしも…もしも分割操作に挫折してしまった場合には一般的なキーボードとしても使用出来れば無駄にならない。
これらの条件から今回購入したのが、MISTEL BAROCCO MD600(JIS)。
ちなみに、初めて入手した分割キーボードはApple Adjustable Keyboardで、確かPowerMacintosh 9600/300(後にSonnetのG4カードを搭載)で使っていた。
ただ、当時は今以上にタイピングが不慣れだったため、大して活用出来ていなかったと思う…まぁ、もともとデザインで買ったようなものだしね(^^ゞ
MISTEL BAROCCO MD600(JIS)
パッケージ
サイズといい形状といい、キーボードが入っているとは思えないパッケージ。
メタリックシルバーな外装は、PC関連(グラフィックボード等)では割と一般的だけども。
日本語配列でカナなし。
ラインナップされているメカニカルキーボード(Cherry-MX)の種類は黒軸/茶軸/青軸/赤軸/静音赤軸の五つで、その中から打鍵性が好みで静かな静音赤軸を選んだ。(3)
開封すると中には三つの小箱(内、写真内の中箱と下箱は連結している)が収められている。
同梱品
連結している小箱にはそれぞれキーボード本体(左手用・右手用)が収められている。
一般的なキーボード(HHKBに似ている)を無造作に二つ折りしたような形状が特徴的。
もう一つの小箱には付属品一式(接続ケーブル、ユーザーマニュアル、他)が収められている。
付属品
接続ケーブル
・上:PCとの接続用…USB-A⇔USB-miniB 約150cm
・下:左右キーボード間の接続用…USB-microB⇔USB-microB 約50cm
・上:キーキャップ引き抜き工具
・下:Enterキー交換用キーキャップとスタンド用滑り止め(予備)
引き抜き工具の使い方。
針金のループをキーキャップに引っ掛けて、真上に引き上げるだけ。
ちなみに、静音赤軸は実際の色から通称ピンク軸とも呼ばれているそうな。
キーボード本体
実際に使う時は、この写真とは逆に指先側が内向きになるように角度を付けて、もう少し間を離すかな。
分割部分の外装は極力薄く(もちろん強度は充分)作られていて、左右を繋いでも違和感が無い。(4)
これなら、もし左右分割状態に馴染めなくても普通のキーボードとして使えるかな。
尚、 B キーと N キーの部分は凹凸の噛み合わせがややキツめになっていて、一度繋ぐと通常の使用状況では簡単には分離しない。
裏側にはそれぞれ二個ずつ折り畳みスタンドが有り、スタンドは二段階(未使用を含めると三段階)の高さを選択出来る。
後部には各種接続用ポートが並んでいる。
右手側、左から
・別売りテンキー接続用(USB-microB)
・PC接続用(USB-miniB)
・左手側キーボード接続用(USB-microB)
左手側、左から
・右手側キーボード接続用(USB-microB)
・PC接続用(USB-miniB)
実際の接続例。
左右のキーボード間を接続した場合は、PCとの接続は右手側のみでOK。(5)
マクロ機能
MD600の大きな特長の一つがマクロ機能。
多機能過ぎて書き切れないけれど、付属のユーザーマニュアルに詳しく説明されているので、少しずついろいろ試してみよう。
尚、一見するとカーソルキーが存在しないが、右手側キーボード右下のキーに割り当てられていて、簡単に切り替えられる。
上の写真で赤色の矢印を書き込んだキーをカーソルキーとして使用出来る。
但し、 \ (バックスラッシュ)と _ (アンダーバー)が ↑ に置き換わって入力出来なくなってしまうため、他のキーに置き換える必要がある。
それなら初期登録されている FN + I (↑)/ J (←)/ K (↓)/ L (→)はどうだろう…と思ったら、 FN は I / J / K / L と同じ右手側にしか無く非常に操作し難い…多用するカーソル移動は単一キーで操作したい。
また、 ESC と E/J (英文字入力/日本語入力切り替え)が同じキーに割り当てられていて、設定で入れ替えてもどちらか一方が FN 併用(同時押し)なのも使い勝手が非常に悪いので、共に単一キーで使えるようにしたい。
良い解決方法は無いものか…とGoogleにお伺いを立ててみたところ、まさにこの両者を解決する妙案を見つけた。
⇒『次ログ –MistelBaroccoの設定(Windows向け)-』(次郞さん)
こちらのブログを拝見して、
・ \ (バックスラッシュ)と _ (アンダーバー)を KANA の左隣のキー(名称不明)に、
・ ESC を CAPSLOCK に
それぞれ割り当てた。
いずれも元のキーは殆ど使っていなかったので、置き換えたことによるデメリットは無し。
FILCO ウッドパームレストS 分離型
職場のHHKBではパームレストを使っていたが、MD600も手首の高さはHHKB相当になるため、パームレストが欠かせない。
今まで使っていたパームレストはHHKB純正のアクリル製…これはこれで気に入っていたが、分割キーボードではパームレストも同じく分割しないと使い勝手が悪いし、かといって切断するのもちょっとね。
ネットで調べてみると、MD600ユーザーの間で評判が良いこのウッドパームレストを知り、併せて購入した。
天然木(オスモワックス仕上げ)の雰囲気と肌触りが心地好い。
一体型形状だと横幅ピッタリ。
高さはこんな感じ。
手前側に緩やかな傾斜がついていて手首に優しそうだ。
HHKBで使っていたアクリル製パームレストはエッジが丸められているものの傾斜は全く無く、手首に圧迫感を感じていた。
オマケ
パームレストのオマケに付いてきた物。
キーキャップに月毎のカレンダーが印字されていて、Cherry-MX対応のキーキャップと交換して使う。
ただ、見ての通り「2018年」用なんだよね…今日は12月1日だから実質1ヶ月しか使えない。
まぁ、実際に使う事は無いけど、ちょっと残念かな〜。
簡易的な引き抜き工具も付属している。
USB-microB⇔USB-microBケーブル
MD600付属のケーブルは全てのプラグが金メッキされていて、編み上げの被覆もしっかりした作りだけど、そのしっかりした作りのせいかやや硬い。
また、左右のキーボード間を繋ぐケーブルはプラグがL字型になっているため、配置によってはケーブルが結構邪魔になる。
初期(US配列)の頃に付属していたカールケーブル(短い上に硬い)に比べれば遙かに使い易くなったそうだが。
なので、通常のストレートプラグで少し軟らかめのケーブルを購入した。
長さは付属品(50cm)の倍(1m)なので、机上での引き回しが容易になるだろう。
今日届いたばかりなので実際の使用は週明け月曜日に出社してから。
とはいえ、キーの割り当て設定で少し試用してみて、打鍵性の良さと静かさにはすっかり満足している。
また、分割されたキーボードもさほど違和感無くすんなり使えて、これなら即実戦投入出来るだろう。