GAWANT(しながわアンテナ)
817/818などのモバイル(ポータブル/ハンディ)トランシーバーに直接装着し、14〜28MHz(ワイヤーの追加で7Mz、ロッドアンテナを縮めることで50MHzも実用範囲)という広帯域に対応した軽量コンパクトなアンテナ。
しながわハンコ倶楽部さんから頒布されているこのGAWANTというアンテナの存在を知り、是非とも使ってみたくなった。
ハムフェアなどのイベントで頒布されることがあるが即日完売らしい。
それ以外でも稀に頒布がありTwitterでも告知されるとのことなので、公式通販部のアカウント(@GAWANT1)をフォローさせて頂いたが…過去のツイートを見ると、つい最近頒布され受付が終了したのは惜しくもフォローした前日だった…。
失礼を承知で次回の頒布予定を尋ねた(DM)ところ、なんとキャンセルが一本出たとの御連絡…早速購入の申し込みをしたのは言うまでも無し。
実はいっそのこと自作しようかと考えて情報収集を始めていたのだが、肝心のロッドアンテナ(150cm)がなかなか見つからず、唯一見つけた120cmの物で代用しようか…なんて思いかけた矢先のご連絡だった。
ちなみに、この程度であればロッドアンテナの長さの差はさほど影響しないそうな。(1)
そんなこんなでやってきたGAWANT(とオマケのミニステッカー)。
通常版(?)のGAWANTは白ボディに真っ直ぐなロッドアンテナ、今回購入したGAWANTは黒ボディに根元から折れ曲がるロッドアンテナ。
818が黒(今はOD成分が高いけれども)なので黒ボディが合うし、アンテナが折り曲げられれば運用時の角度調整がし易い。
今回のモデルは自分にとってまさにうってつけだった。
装着は818のフロント側BNCコネクタが推奨。
ただ、そうなると818を縦置きすることになり少々不安定な感じ。
また、818に装着している保護フレームが干渉することが分り、回避するためには中継コネクタを二段(BNC-J/BNC-J、BNC-P/BNC-P)、818とGAWANTの間に加えて間隔を空ける必要がある。
BNC-J/BNC-Pの中継コネクタが有れば一段で済むけど、需要が思いつかない(普通にケーブル同士を直結出来る)し製品としては存在しないだろう。
…そう思っていたのだが、別の探し物をしている際に偶然見つけた。
これを818のフロント側コネクタとGAWANTの間に入れれば、干渉を回避して装着することが出来る。
818を縦置きした際の不安定さは変わらないが、手で持ったりベルトで首や
肩から提げて運用するのなら手軽で良さそうだ。
但し、中継コネクタで結合した部分がややガタつくことと、僅かながら重心が上がったため傾けた際に818側コネクタへ掛かる負担増が気になるところ。
それにしても…両端が同極(写真:左と中)であればケーブルの中継用として判るが、今回使った両端が別極(写真:右)の物はどんな需要を有るのかな?
当然需要が有るから存在しているんだろうけれども。
引き続き、818を横置きした際のGAWANT装着について検討。
L型のBNC中継コネクタを使ったり、ロッドアンテナが折れ曲がる利点を活かしてGAWANTのボックス部分を寝かせて、横置きの818に装着する事例を見かけたが、818側のコネクタ部分に負担が掛かるためあまり宜しくないとのこと。
リア側MコネクタにL型中継コネクタとBNC変換コネクタを介して繋げば、シンプルで強度的にも問題無いけど…リア側Mコネクタを使用するとリレー駆動(保持)のためバッテリーの持ちが低下してしまい悩ましい。 (2)
コネクタ部分の強度が高いリア側Mコネクタを活かしつつ、バッテリーの消費が抑えられるフロント側BNCコネクタを使用する…そんな装着方法を 思案して作ってみたのが次で紹介するブラケット。
GAWANT装着ブラケット
ホームセンターでふと使えそうな物を入手したので、GAWANTを818のリア側Mコネクタを使って装着するブラケットを作ってみた。
入手したのはΦ16mmとΦ8mmの穴が開けられた小判型(サイズ:長60×幅30×厚3mm)のアルミ板。
これに手持ちのM-J/M-P L型中継コネクタ、M-P/M-P中継コネクタ、 M-J/M-J中継コネクタ、BNC-J/BNC-J中継コネクタ、BNC-J/BNC-P L型中継コネクタ、M型コネクタキャップを組み合わせる。
まずはアルミ板に開けられているΦ8mmの穴をΦ13mm程度に拡げる。
厚さ3mmのアルミ材なのでハンドリーマーでも難なく削れたが、固定時の空回りを防ぐためD形にする際にヤスリ一本で削ったため少々雑な仕上げになった…まぁコネクタとナットで隠れるので無問題。
薄手のアルミ板だが思ったよりも強度があり(3) 、GAWANTクラスの軽量アンテナなら問題無いだろう。
拡げた方の穴にBNC中継コネクタを装着し、もう一方のΦ16mmの穴にはL型M中継コネクタ/M-P/M-P中継コネクタ/M-J/M-J中継コネクタを
繋いだ物を装着。
中継コネクタを多段連結しているのは、装着時にCATケーブル等との干渉を避けるためと、アルミ板を固定するネジ部分の長さに余裕を持たせたかったから。
前述のBNC-J/BNC-P中継コネクタのようにM-P/M-J中継コネクタが有ればもう少しシンプルに出来るのだが、調べた範囲では見つからなかった。
尚、M-P/M-P中継コネクタはクルクル回る仕様のため、熱収縮チューブで覆って半固定化している。(4)
L型M中継コネクタのM-P側を818のリア側Mコネクタに接続するが、電気的には繋がらず単なる固定用としての役割のみ。
(5)
GAWANTを含めた重さはそこそこあるけれど、リア側MコネクタはRHM8B(285g)クラスをL型中継コネクタ経由で直結しても問題無いので大丈夫だろう。
BNC中継コネクタの下側に横出し用のBNC-J/BNC-P L型中継コネクタを付けて、818のフロント側BNCコネクタをケーブルで接続する。
そしてBNC中継コネクタの上側にGAWANTを装着すると出来上がり。
スタンドで818の前面が持ち上がって傾いている分を、GAWANT側で
ロッドアンテナの角度を変えることにより相殺し、垂直に立てることが出来る。
また、M型M中継コネクタは個体差で僅かに斜めに固定されてしまう場合があるが、GAWANTの向きを変えることでその傾きも吸収出来そうだ。
この写真では角度調整はしていないが…M型中継コネクタの角度で左右に結構傾いている。
これらを活かせるのもやはり移動運用。
リチウムバッテリーのデビューと併せて実施が楽しみだ。