IC-7300は排熱ファンの運転音がかなり大きいらしく、特に送信時には爆音状態になり周囲へ気兼ねするほどだとか。
そのため、静音ファンへ交換しているユーザーも少なくない様子。
設置を完了する前に交換しておこう…と、昨日IC-7300の動作確認を一通り済ませてから着手した。
ファンは「Noctua NF-A8 PWM 80mm Premium Quality Fan」が定番だが、黒一色のファンを見慣れた目には、この濃淡二色の茶色はとても新鮮。
パソコン用のため様々なコネクタ付きの接続ケーブルが付属しているが、いずれも使わない。
代わりにIC-7300基板上のファン用コネクタに付け替える。
オリジナルファンのコネクタ部分を切り取って流用すれば簡単だが、もしも後で元に戻す必要があると困るため、対応コネクタも調達することにした。
コネクタは汎用品(JST/PH-2)でAmazonでも購入できる。
コネクタの取り付けはピンの圧着処理が必要になるが、既に短いケーブルが取り付けられた物を見つけたのでそちらを購入した。
ファン直出しケーブル先端のコネクタを切り落とし、PH-2タイプコネクタのケーブルをハンダ付けする。
接続部分は熱収縮チューブで絶縁と保護を忘れずに。
尚、ファンからケーブルが出る向きが純正品と異なり、そのままではIC-7300への装着時にケーブルを噛んでしまうため、ファンに溝を削って逃がす必要がある。
ファンの外装は柔らかい樹脂製なので、プラモデル用の棒ヤスリでも簡単に削れる。
写真は加工の途中で、この後、写真での右側面側も結構削っている。
ケーブルとファンの加工が済んだら、いよいよ純正ファンとの交換。
IC-7300の裏蓋を開けて(左右と底面の計10本のビスを外す)、基板上中央辺りからファンに繋がっているコネクタを抜き取る。
続いて、ファンと保護網を共締めしているボルト(計4本)を外すが、ここが結構固く締め付けられていて、適正サイズのドライバーを使わないとネジ頭を舐める恐れ有り。
加工した交換用ファンをケーブルの向きに注意しながら装着し、保護網を合わせてボルトで共締めする。
この際に締め込み過ぎるとファンのフレームが破損する恐れがあるため、ほどほどに。
続いてコネクタを接続する。
動作確認してみると確かに静かで、それなりに静かな室内(他に殆ど物音がしない)でも回転しているかどうか判り難いほど。
純正ファンの回転数は3400rpm、対して交換したファンの回転数は2200rpm。(1)
約2/3もの低速化になるが、交換された方々によると特に支障は出ていないとのこと。
但し、フルパワーでRTTYの長時間運用するなどの過大な負荷は避けたほうが良いらしい。(2)
純正ファン(左)と交換した消音ファン(右)