外部アンテナ設置(ATUエレメント&ATU&カウンターポイズ)

【この記事の所要時間: 816秒】

 

先の記事で、外部アンテナはATUエレメントと直下型ATUの組み合わせに落ち着いた…と記したが、要のATUがなかなか決まらなかった。

 

選定条件として…

  1. デジタルモードでの耐入力が50W以上
  2. リモートもしくは信号(電波)感知でチューニング動作実行
  3. チューニング状況のメモリ機能
  4. 最低エレメント長が4m以下(ATUエレメントは接続線を合わせて約4.7m)
  5. 屋内からの接続線が少ないこと

を挙げて機種選定していたが、なかなか難しく、これら全てを満たす物となると海外製の高価な製品に限られてしまう。
特に5項目の条件がネックで、他の条件と合わせて満足出来るものは非常に限られるため、必須条件から外すことにした。
それでもなかなか決められない。

なんて話をツイッターで呟いていたところ、以前より親しくさせて頂いている方から、この条件(1〜4)に合うATUが余っているので試してみませんか?ということで貸していただけることになった。
また、ベランダでのアース確保に欠かせないカウンターポイズ用のワイヤー束も一緒に。

 

 

ATUとカウンターポイズ用ワイヤー束

ATU

SG-230という海外製のATU。
最大入力は200Wで、デジタルモードでの耐入力は不明ながらCW連続で80W可とのことなので大丈夫だろう。
最低エレメント長は対象周波数が3.3MHz以上の場合は2.44mなので、こちらも大丈夫。

横406×縦305×高76mmと結構大きく、しっかりした作りもあって約3.5kgと重量級。
ケーブルは同軸線と電源線が一本に纏められている。
窓(サッシ)の通過用に隙間ケーブルを使うとなると同軸線と電源線を分けて、電源線も隙間ケーブル的な中継ケーブルを作成する必要がある。
今回はとりあえず窓を少しだけ開けておくことで対処…暑くもなく寒くもない時期だから良いけど、エアコンを使う時期になったら何らかの対策を考えよう。

 

ワイヤー束

カウンターポイズ用のワイヤー束。
一方の纏められている側をATUやアンテナのアース端子に接続し、各線をバラしてベランダの床・なるべく広範囲に敷く。
全体で200mほどの長さがあるとのことで、自宅の狭いベランダだと一面に敷き詰めても余る感じになりそう。(1) 

 

 

防水&静音ケース

ATU自体は防水だけど、以前作成したコモンモードフィルタも使うため、一式を防水ケースに収納したい。
また、チューニング動作時には複数のリレーが作動して結構賑やかなため、静音性も期待して。

設置場所は全くの吹き曝しではなく、ベランダの手摺り壁(高さ120cmほど)の陰になるため、雨の吹き込みや直射日光もそこまで強く無いと考えて、一般的な食品ストッカーをホームセンターで購入。

直射日光避けのため蓋の上にアルミホイルを貼り付けた。

 

ケーブルを通す為、三箇所(⇒無線機、⇒アンテナ、⇒カウンターポイズ)の穴を開け、それぞれにゴムブッシングを装着。
ゴムブッシングにケーブルを通した後で、内側から防水テープで目張りをしている。
写真はATUエレメントからの接続線。

 

使用したゴムブッシング(ELPAゴムブッシング)と防水テープ(エーモン結束テープ)。
ゴムブッシングは未開口で、使う際には中央の薄い部分に十字の切り込みを入れて使う。
写真の物は開口部径φ16mmでATUエレメントの接続線やカウンターポイズ用ケーブルを通す部分に使用。
M型コネクタ付き同軸ケーブル(ATU⇒リグ)を通す部分には開口部径φ25mmの物を使用。

 

機器を収納したケースの下には制振ゴムシートを敷いている。
ATU自体も取り付け金具にゴム脚を装着してケースに収納しており、チューニング動作時の振動が響かないようにしている。

 

ケース内部の写真は撮り忘れたが、ATUが無理なく収まり、またコモンモードフィルタやケーブルの余りを入れても余裕がある。

 

 

アンテナ

ベランダの隅に置いたルーフベース(屋根馬)のポール部分にATUエレメントのマウントベースを装着。
赤いケーブルはATUに繋がっており、これ自体もエレメントとして動作するため、ベランダの壁や床、その他金属類に接しないように空中架線している。
エレメントは約275cm、接続線は約200cm。

 

エレメント保護として、マウントベースへの装着前にテナコートを塗布しておいた。
エレメントは三段伸縮だが、結合部分にテナコートは付着すると接続不良になるため、全て伸ばした状態で作業したが…ベランダに出してマウントベースに固定するのが少々手間だった。

 

 

試運転

まずは昨日ATUとカウンターポイズが届いた時点で仮接続して動作確認をしておいた。
ATUエレメントとATUが対応している各周波数帯でチューニング動作…先日作った外部ATU用チューニングボタン(冒頭にリンク有り)が大いに役に立った。
結果は、全周波数帯でSWR値が1.5未満になりOK。
ちなみにカウンターポイズは、束のままベランダの縁に沿わして、余りを同じく束のままベランダ中央部に蛇行するような形で置いている。
詰めればまだ(SWR値が)下がりそうだけど、ひとまずこれでいってみよう。

ATUのチューニング動作音は予想していた通りかなり賑やかで、夜間はちょっと気になるかな。

 

実運転

実はIC-7300はまだ未送信。
購入したのは一ヶ月近く前になるが、増設申請やアンテナ思案そしてG.W.の長期連休などもあって、なかなか送信出来る状況にならなかった。

 

増設申請は既に通って新しい免許状も届いているし、今回アンテナ環境が構築出来たし、デジタルモードの追加届は審査中になっているし(2) …というわけで、早速FT8での交信を試してみることにした。
WSJT-Xでの送信操作も今回が初めてになる。

WSJT-XやIC-7300の設定も兼ねて小一時間ほど試して、気が付いたらAJD(JARLのアワード…日本国内の10のコールエリアのアマチュア無線局との交信)を達成していた(7MHz FT8)。
もちろんカードを受領していない(一部はeQSLで受領)ため、交信したという実績だけだが。

また、PSK reporterで到達状況を確認してみたところ、一番遠くはギリシャで受信されており、その距離実に9512kmには驚いた。
ただ、受信レベルが-23dBだったので仮に応答して貰えても交信には至らなかったかも。(3) 

 

USB接続…デバイスサーバの使用は不可だった…

ところで、IC-7300とPCの間はRaspberryPiで構築したUSBデバイスサーバを介してWi-Fi接続していたが、IC-7300のスコープで送信信号をモニターしていたら妙に幅広で音も濁ったような籠もったような感じ。
試しにUSBケーブルで繋いだ場合は細い一本の線になり音も澄んでいる。
前者(USBデバイスサーバ使用)ではCQを出している局を呼んでも・自分がCQを出しても全く応答して貰えず空振りばかり、後者(USBケーブル接続)では呼べばほぼ高確率で応答していただけた。
紐無しの利便性は捨てがたいけれど、肝心の交信が出来なければ無意味なため、多少の不便は我慢してUSBケーブル接続しよう。

 

 

連続呼び出し

一局との交信が終わるや否や続けて他局から呼ばれる、同時に複数の局から呼ばれる…なんてことがあった。
アマチュア無線を始めて以来、初めての経験。
WSJT-Xではフルオートシーケンスしか使っていなかったので戸惑ったが、途中から手動でシーケンスを回すことでなんとか対応出来た。

 

 

結果良ければ全て良し

試行錯誤が続いたし出費も少なくないけれど、明らかに効果(交信数アップ)が見えたので満足。
これでモチベーションも大幅に上がるかな。

 

 

 

  1. 盛り蕎麦状態になるかも(^^ゞ []
  2. 届なので受け付けられた時点で可らしいが。 []
  3. 国内では-24dBでの交信実績有り。 []