[Mac] 親亀子亀のモバイルモニター … Mobile Pixels DUEX

【この記事の所要時間: 62秒】

普段常用しているMacBookPro/13のディスプレイは物理サイズ13.3インチ。
最大解像度は2,560×1,600ピクセルだが、Retina表示では実質最大1,680×1050で、今の水準ではさほど広く無い。
そのため、MacBookAirの頃から常用している疑似ハイレゾ化アプリ「QuickRes」を使い、1,920×1,200ピクセルで使用している。
最大解像度まで上げることも出来るが、13.3インチでは流石に字が小さくなりすぎて実用が難しい。

表示拡充のため別画面を追加しようとiPad miniを外部ディスプレイとして使ってみたが、MBP/13との表示サイズの違いが大きいことや、机上で並べて置いた際に高さの差が大きく視点移動に違和感が大きいことから、結局最近は全く使わず仕舞い。
MBP/13のディスプレイに並べて装着するアイテムも有るようだが、使う度に着脱するのは少々手間なので試してはいない。

 

MBP/13のディスプレイとほぼ同サイズの外付けディスプレイとなるとフットプリントがそれなりに大きく、今使っている小さめのテーブルでは並べておくのは少々難しい。
調べてみると、ノートPCのディスプレイ背面に重ねて装着し、使用時には引き出し・未使用時には収納出来る構造のモバイルモニターが有ることを知る。
これなら机上からハミ出しても問題無いし、本体ディスプレイの真横に並ぶため視点移動も容易、サイズも12.5インチなのでほぼ同等だ。
ちょうどタイミング良くクラウドファウンディングで支援が始まり、最も割引率の高いコースに空きが有ったので、早速申し込んだ。
初物ではなく、既に海外のクラウドファウンディングでプロジェクト完遂したものに対して、サポーター達からのフィードバックを受けてアップグレードされた物なので、不安は無かった。

待つこと数ヶ月、ほぼ予定通り発送されて、先日到着。

 

 

Mobile Pixcels DUEX

モバイルモニター

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モバイルモニター本体

  • モニターサイズ:12.5インチ IPSパネル(ノングレア)
  • 最大解像度:1,920×1080ピクセル FHD
  • 画素ピッチ:0.144mm
  • 表示面積:276.48 × 155.52mm
  • 表示色:1,677万色
  • 視野角度:上下 178°/左右 178°
  • 輝度:300cd/㎡(輝度調整有り)
  • コントラスト比:700:1
  • クロック:150MHz
  • リフレッシュレート:60Hz
  • 信号入力(接続ポート):USB-C
  • 本体サイズ:約325×231×12mm
  • 重量:約735g
  • 消費電力:4.5W
  • 対応OS:Windows、macOS、Android、Chrom、Linux

 

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パッケージの蓋裏側には装着方法が図解されている。(1) 
磁力吸着式なので着脱自体は簡単。

 

外観

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素材はPC-ABS、造りは割としっかりしているが若干チープな印象は否めない。
中央にはシンプルなロゴが入っている。

 

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四ヶ所に強力な磁石が装着されている。
この磁石とノートPCに貼り付けたメタルプレートとの磁力吸着で固定する。
右端に少し見えているのが収納されているモニター本体で、引き出して使う。

 

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モニターの端には輝度調整ボタンと信号入力ポート(USB-C)が有る。

 

付属品

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付属品

  • 信号用ケーブル×2本(USB-C⇔USB-C、USB-C⇔USB-A)
  • 装着用メタルプレート×12枚(3セット分)
  • 取扱説明書(英文)
  • ドライバーソフトウェア導入マニュアル(日本語)

メタルプレートをノートPCのディスプレイ背面に貼り付け、そこにモバイルモニター背面の磁石で磁力吸着させる。
かなり強力に貼り付くので大きく傾けたり裏返しても外れることは無いが過信は禁物。
尚、位置合わせなど横方向へは割と動かしやすい。

 

サイズ感

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AndMeshのケース(カバー)を装着したMacBookPro/13を重ねてみたところ。
写真では判り難いが、縦横ともモバイルモニターが周囲約1cmほど大きい。
15インチクラスのノートPCであれば、バランス良く装着出来ると思う。

 

 

Portable Kickstand

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同時入手した簡易スタンド。
モバイルモニターの背面に装着して使用する。

 

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上部にはメタルプレートが有り、モバイルモニター背面の磁石に磁力吸着する。
スタンドというが、二枚のABS板を柔らかめの素材で繋いだ、まるでiPadのバスタブカバーのような簡素な造り。

 

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使用時には引き出したディスプレイ本体を180°回転させる。
スタンドにはロック機構などは無いので、不意の転倒に要注意。

 

 

Mobile Pixcels Sleeve

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最大15.6インチクラスのノートPCにモバイルモニターを装着した状態で収納可能なバッグ(外寸:約42×30×4cm)。
クッション素材が使用され、また、内側は起毛素材使用で傷が付きにくい。
前面には大きなジッパー付きポケット(マチ無し)が有り、Portable Kickstandや接続ケーブルも収納出来る。
上縁には持ち運びし易いようにハンドルが有る。

 

 

使用感

現在MacBookPro/13に装着しているAndMeshのカバーは、表面が抗菌処理や疑似ラバー風のようなサラサラした手触りなのに加えて全体が僅かに湾曲しているため、粘着テープ類の貼り付きが芳しくない。
また、モバイルモニターの重量約735gは単体ではそれほどでもないが、横方向に引き出した状態で傾けた場合は装着部分に対して結構な負荷になり、使用中に剥がれる恐れも十分考えられる。 

それになによりも、上の方でも記したがMacBookPro/13とのサイズ差が気になるところ。
そのまま重ねるだけなら周囲1cm程度の差だが、実際に使う際には下側の縁が設置面に干渉しないように持ち上げる必要があるし、モニター本体を引き出して手前に傾けるためには横方向に2cmほどずらさなければならない。
つまり、上方と側方にそれぞれ2cm程度ハミ出した状態になり、かなりバランスが悪く感じてしまう。

というわけで、MacBookPro/13への装着は保留し、簡易スタンドを使って外付けモニターとして使ってみることにした。
その軽量性と背面の強力な磁石を活かして、何か適当なグリップスタンドを流用し、テーブルの縁に固定することも考えてみよう。

そうそう、ディスプレイとしての性能は、発色・輝度・コントラスト・精細さ・反応速度のいずれも大変満足している。
MacBookPro/13との違いもさほど無く、並べて使っても違和感は無し。
尚、Windowsリモートデスクトップでも拡張ディスプレイとして認識されるし、MacBookPro/13のディスプレイで複数のデスクトップを切り替えながらモバイルモニター側はWindowsリモートデスクトップ固定で使うことも出来た。

 

 

 

  1. 取扱説明書も付属。 []

無線用PC新調

【この記事の所要時間: 645秒】

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アマチュア無線の実運用を再開して約三ヶ月半、いろいろ試行錯誤しながら交信した局は延べ200局に達した。
その全てがデジタルモード(FT8)だが、デジタルモードでの交信にはパソコンが必須。
また、交信ログの管理やeQSLなどネットサービスの利用にもパソコンが欠かせない。

これまで、手持ちの余剰ノートPCを使っていたが、無線環境内に置くには少々大きいし、運用する度に無線機(IC-7300)と繋ぐ長いUSBケーブルを引き回すのが面倒、普段常用しているMacBookPro/13と並べて置くにも嵩張る。
運用時のUSBケーブル引き回しや置き場所の問題を回避するためにリモート操作(VNC、Chromeリモートデスクトップ、Windowsリモートデスクトップ)も試してみたが、古い機種(=ロースペック)なこともあり操作性(反応)に難有り。

最近はコンパクトでスペックもそこそこ有るミニPCが数多く出ているので、置き換えを思案。
選定条件は、CPU:i3以上、メモリ:8GB以上、SSD:256GB以上、OS:Windows10 Pro 64bit一択。
ちょうど良いタイミングでAmazon Prime Dayが始まり、上記の条件に完全一致する製品も約二割引きになっていたので、早速購入した。

 

 

 

購入品

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Skynewというブランドのミニパソコン。
国内の会社が扱っており、日本語の説明書が付属し、購入者レビューを見ると保証や対応も良い様子。

スペックは…

  • CPU:Intel i5-7200U(他にCeleron 3865U、i7-8550Uが有り)
  • RAM:8GB(Celeronモデルは4GB)
  • SSD:256GB(Celeronモデルは128GB、i7モデルは128GB+1TB-HDD)
  • OS:Windows10 Pro 64bit(CeleronモデルはWindows10 Home 64bit)

と、選定条件通り。
付属品はACアダプタ、ディスプレイの背面に取り付ける金具とネジ、取扱説明書。

メモリも安くなっていたので、ついでに増量(スロットは一つなので差し替え)しておこうと16GB品(左下)を購入。
また、ディスプレイ(とキーボード、マウス)を接続せずに使うため、HDMIコネクタに接続するダミープラグアダプタ(右上)も併せて購入した。
ディスプレイを接続しないとリモートデスクトップ使用時に画面が表示されない、真っ黒になる、表示が遅くなる…といったケースも有るそうなので予防措置として。
ダミープラグは一個で良いのだが、三個セットが安かったので、まぁいずれ使うかもしれない…と買っておいた。(1) 

 

 

外観

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上面手前の中央には電源スイッチ、その左隣にはWi-Fiの接続と電源ONを示すインジケーターLEDが有る。
Wi-Fiは802.11 a/b/g/n 2.4GHz/5GHzに対応し、他にBluetooth 4.2にも対応している。

 

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前面にはUSB3.0ポート×2とUSB-Cポート×1、ヘッドセットポート×1が有る。

 

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後面にはEthetnetポート×1、HDMIポート×1、USB2.0ポート×2、ACアダプタ接続ポート×1、セキュリティロック用ホール×1が有る。

 

写真は無いが、左右側面には通気用スロットが開けられている。

 

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ボディ本体は金属(アルミ)製だが、底板は樹脂製。
四隅のゴム足の下にそれぞれネジが有り、ネジを抜くと底板を外すことが出来る。

 

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底板を外した様子。
左上にメモリ用スロット×1が有り、最大で32GBまで搭載可能。
メモリの仕様は「DDR4-2400(PC4-19200) 260Pin 1.2V CL17」だが、初期装着されていた8GBは「DDR4-2666(PC4-19200) 260Pin 1.2V CL17」だった。
ちなみに、Windows10の【タスクマネージャー】⇒【パフォーマンス】の【メモリ】で確認すると、動作速度は「2133MHz」だった。

 

 

サイズ

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本体は縦130×横125×高40mmで、CDケースの左側にある帯部分を除いたサイズとほぼ同じ。

 

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高さはCD×3.5枚分ほど。
尚、重さは約408g。

 

 

ダミープラグ装着

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セットアップ

手持ちのディスプレイ/キーボード/マウスを接続後、正常起動と別アカウント(管理者)作成、WindowsUpdateを一通り実行して動作を確認、そしてWindowsリモートデスクトップの開始。
リモートデスクトップが動けば、あとはMacBookPro/13で作業出来る。

インストール&セットアップしたアプリ:

  • NIMEATime2 … GPS時刻同期
  • IC-7300用USBドライバ
  • WSJT-X
  • JTAlert
  • JT_Linker
  • TurboHAMLOG
  • TQSL…LoTW用ログアップロードアプリ
  • Chrome

MacBookPro/13の隣に前環境のノートPCを並べて、各アプリの設定を見比べながらセットアップしたが、リモートデスクトップ経由でも表示や操作のモタつきは全く無く、むしろMacBookPro/13(i7/16GB)の仮想環境(ParallelsDesktop)上でWindows8を操作するよりも速く感じられた。
また、各アプリの設定ファイルやログファイルなどは、Microsoft OneDriveを使って前環境PCから新環境PCへコピーした。(2) 
OneDriveはMacでも使えるので、デバイス間のファイル移動にはかなり便利。

上記のアプリ以外には、Office 365 Soloを契約しているのでWord/Excel/PowerPointもインストールしておいた。
今のところ需要は無いけれど、Officeを使える環境があれば後々安心だろう。

 

 

使用感

一通り動作確認をして、早速デジタルモードでお試し運用。
前の環境で試行錯誤したおかげか、リモートデスクトップ環境でWSJT-Xの音声入出力が無反応になる問題は無し。(3) 
また、ウォーターフォールでは強力に表示されているのにデコードされない、一部のアプリが同時使用出来ない(無反応になる、異常終了する)も発生せず…恐らく、前環境PCのロースペックによる制約だったのかも。

ウォーターフォールもデコードも前環境の時と比べて明らかに多くの局が見えている。
尤も、単に電波状況の差で受信局が以前より増えていただけかもしれないが。
送信については…特に前環境と比べて大きく向上した感じは無し…これは純粋に無線環境(アンテナ、アース)の改善が必要だろう。

尚、WSJT-Xで交信終了後にJT_Linker経由でHAMLOGを連携が始まるとWSJT-XとIC-7300との接続が切れる…という問題は引き続き発生したが、HAMLOG側での無線機連携を解除したところ解消した。
一応VSPEでIC-7300との接続をWSJT-XとHAMLOGに振り分けているものの、干渉してしまうようだ。
今のところデジタルモードでの交信のみなので、IC-7300⇔WSJT-X⇒JT_Linker⇒HAMLOGの流れで情報連携出来れば必要充分。

 

セットアップからデジタルモード運用まで2〜3時間ほど使ってみて、発熱や騒音は全く気にならず。
CPUやメモリのパフォーマンスもまったく余裕。
これならリモート操作アプリも入れてサーバ化しても良いだろう。
いずれは自宅外からも使ってみたい…。

MacBookPro/13の他にiPad mini 5でも試してみて、表示やレスポンスは全く問題無いが、操作は画面が小さいため少々厳しく、ApplePencilが欲しいところ。

 

 

 

  1. 初期不良が有っても三個有れば大丈夫だろう…という思いも有り。 []
  2. TQSL用の認証ファイルはコピーでは使えなかったため、再発行を申請。 []
  3. リモート接続する側のクライアントアプリで、音声を「リモートPC(ホストPC)側で再生」にする。 []

焼き網カウンターポイズ

【この記事の所要時間: 324秒】

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自宅は集合住宅のためアマチュア無線のアンテナ環境は非常にささやかなもの。
アンテナは全長2m少々のアルミ棒(ATUエレメント)一本を直下型ATUで同調して使っている。
アンテナと対になって欠かせないアースはワイヤーをベランダ床面に這わせるカウンターポイズ方式だ。

 

このような環境でも、SWR値はHF帯で3.5MHzと7MHzが1.5前後・それ以上は1.2前後、ATU未対応だが50MHzで1.5前後とまぁまぁ良好。
但し、雨が降ってアンテナやカウンターポイズのワイヤーが濡れると悪化し(共振周波数の下方変移が要因?)、全体的におおよそ0.3程度上がってしまう。
この雨天時のSWR値をもう少し下げたい。

手っ取り早いのはカウンターポイズのワイヤーを増やすか引き回しを変えてみることだが…既に床面いっぱいに敷き詰めているような状況なので、これ以上の増量は難しい。
同様に金属製の網やシートを敷くのも無理。

さてどうしたものか…と調べていたら、床に敷くのではなく壁(ベランダ手摺り)に立て掛けるという記事を見掛けた。
使用するのはBBQ用の焼き網(金網)で、これをベランダ手摺り(の壁)に立て掛けることでカウンターポイズとして使うというもの。

確かに壁に立て掛けるのであれば今の状況でも追加出来るし、普段も邪魔にならない。
焼き網なんてそう高価なものでもないし…と早速試してみることにした。

 

 

用意した物

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購入した焼き網(80×50cm)二枚と、手持ちの小物類(タイラップ、銅箔テープ、防水テープ、アース線)。
拝見した記事では同サイズの焼き網を三枚使用しているが、SWR値的には二枚と変わらないとのことなので、まずは二枚で試してみよう。

 

 

組み立て

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二枚の長辺同士を合わせてタイラップで留める。
タイラップは細目の物が締めやすい。

 

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二枚の焼き網はタイラップ結合でも或る程度の電気的接続があると思うが、より強化するためにそれぞれをケーブルで繋ぐ。
今回は、作業の途中で発掘した極太のアース線を使った。
アース線は両端がO型端子になっているので、焼き網と合わせて銅網線を巻き付けて接続する。

 

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銅網線を巻き付けた上から銅箔テープを貼り付ける。

 

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更にその上から防水テープを巻いて、写真には写っていないがタイラップで締める。
動かすことはないので、この程度の固定でも充分だろう。

 

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反対側も同様に留め、ATUへ接続するケーブルも繋ぐ。
こちらはO型端子のサイズが大きいため、三箇所で接続している。

 

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接続部全景。

 

 

設置

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ベランダ手摺り壁に立て掛けた様子。
一部見えているルーフベース(屋根馬)にATUエレメントを取り付けている。

 

 

効果は?

早速、IC-7300で送信してSWR値を確認する。
こういう操作では先日作成した外部ATU用チューニングボタンが便利だ。

 

結果は…設置前の非雨天時と殆ど変化無し。
10MHz/14MHzがほぼ1.0になるという改善は見られたが、元々1.2程度だったので誤差の範囲かな。
全体的(3.5MHz〜50MHz)に少なくとも悪くはなっていないので、このままにして、次は雨天時の変化を確認しよう。

 

 

[note]【2019/7/14追記】
朝から雨なので、早速降雨時の焼き網カウンターポイズの効果を確認してみた。
3.5MHzから50MHzまで通してSWR:1.0〜1.2。
焼き網カウンターポイズ設置前は3.5MHzと7MHzが1.8前後・それ以上の周波数帯では1.5前後だったので結構効果が有る。[/note]