Bambu Lab A1 mini いろいろカスタマイズ … フィラメントハブの5入力化と保護強化、エクストルーダーカバーのマグネット装着化

【この記事の所要時間: 739秒】
フィラメントハブ周りのカスタマイズ

Bambu Lab A1 miniにAMS Ultra Lite(AMS Liteのコンパクト化改造版)を導入し、2スプール版のフィラメントドライヤーを増設したことにより、複数色プリントに加えて単色であってもフィラメントの素材や色を手軽に使い分けられるようになり、非常に使い勝手が良くなった。

TPUなどAMSでは使い難いフィラメントはA1 miniのフィラメントハブに直接入力(供給)することが推奨されているが、フィラメントハブに使われている継手はリリースリングが小さい上に固いためPTFEチューブを引き抜く際の押し込みが難しい。(そのため、様々な押し込み用ツールの作成データが公開されている。)

フィラメントハブの継手を一般的なクイック継手に交換し、且つ、AMS Ultra Liteに繋がっているPTFEチューブを抜くことなく直接入力出来るよう5入力化することにした。
尚、直接入力用には2スプール版フィラメントドライヤーの増設により余った1スプール版フィラメントドライヤーを割り当てる。

フィラメントハブの5入力化と保護【1】⇒その後【2】へ変更

AMSからの入力(周囲4本)はクイック継手、直接入力(中央)は差し込み
チューブホルダー(前部)とサポート(後部)

オリジナルのフィラメントハブから上部の継手部分(樹脂パーツと金属パーツ)と内部の仕切りを取り除き、クイック継手を取り付けたチューブホルダーを上から被せる構造。
エクストルーダーに取り付けたサポートにセットすることで、PTFEチューブやフィラメントの引張力や反発力でハブにかかる負担を軽減する。
このサポートには溝が掘られていて、フィラメントハブが上下に動けるようになっている。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/978234-ams-lite-ptfe-tube-holder-with-pc4-m10-4-and-5-way#profileId-951436

ハブサポート

実際にプリントしてみると、PTFEチューブ×5本(内4本はフィラメント入り)の引張力や反発力で横方向からハブにかかる負担がかなり大きいようで、後ろで支えるサポートだけでは少々不安。
以前使っていたハブサポートをチューブホルダーが収まり上下移動にも影響しないようにデータ改変して組み合わせることにした。
このハブサポートはエクストルーダーにネジ×3本(上部と前部)で固定するため、しっかり支えることが出来る。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/898699-a1-mini-hub-support-releaser#profileId-857227

フィラメントハブの5入力化と保護【2】⇒その後【3】へ強化

コンパクトな5入力フィラメントハブへ入れ換え
PTFEチューブ/ボーデンの装着部分

前項で作成した5入力ハブをしばらく使ってみて、保護性は文句無しだけど少々背が高くてPTFEチューブの引き回しに負担が掛かっていそうなことと(特にエクストルーダーの高さが上がっている場合)、頑丈にしたことで結構重くなっている。
エクストルーダーは最も多く且つ細かく動く部分なので荷重はなるべく抑えたい。
また、中央の5入力目は継手が無くPTFEチューブを差し込んでいるだけで、容易に抜けることは無いと思うものの、やはりしっかり固定したい。

データ共有サイトを覗くと、新たなフィラメントハブのデータが公開されていた。
5入力全てのPTFEチューブの接続部分に一般的なクイック継手よりも軽量(実測で約1/10)なカプラーが使われていて、保護部分など含めた一式で約40gの軽量化、高さは約5cm低く抑えられる。
サポートはエクストルーダーの上部にネジで固定されている。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/1310652-5-port-complete-replacement-ams-lite-filament-hub?from=search#profileId-1373717

フィラメントハブの5入力化と保護【3】

PTFEチューブのガイドが追加された新版
フィラメントハブの上に有るプレートがPTFEチューブガイド

前項のフィラメントハブで試しプリントを終えて、評価レビューを書こうと公開ページを覗いたところ、フィラメントハブへ入るPTFEチューブの傾きを抑えるガイドが追加された改良版が公開されていたので早速プリントして差し換えた。

ただ、PTFEチューブガイドが追加されたことで実質の高さが増し、フィラメントハブへの横方向からの負荷が増したように感じられる。
フィラメントハブ後方のサポート(支柱)はエクストルーダー上部に二本のネジで固定されるが、ネジが横並びでエクストルーダーに接する面積が狭く、特に前方から引っ張られると僅かに傾くためネジ留め部分への負担が心配。
そのため、サポートの後ろ側でもエクストルーダーへ固定出来るように改変した。

サポートの支え強化

エクストルーダー上部の溝に爪で固定してサポートが手前に傾かないように後方でも固定している。
この改変による重量増は約4g。

直接入力用PTFEチューブの中継コネクタ

直接入力用PTFEチューブの中継カプラー

直接入力用のPTFEチューブは、AMS Ultra Liteに装着した中継カプラーを介してフィラメントドライヤーへ接続する。
使用頻度がかなり低いため、ダストカバーを被せ易い様に使用時のみフィラメントドライヤーを接続する。

エクストルーダーカバーのマグネット装着化

エクストルーダーのカバー裏側に見える黒色部分がマグネット化アダプタ

ノズルの交換やフィラメント詰まりなどのメンテナンスでエクストルーダーのカバーを開ける機会は少なくないが、小さめの爪でガッチリ引っ掛かっている構造のため開け閉めし難い上に、爪が小さい樹脂製なので変形や破損の恐れも有る。
エクストルーダーの前面(カバー下)に見えるネジ頭の位置に併せてネオジム磁石を配置し、カバーの裏側に取り付けることで爪ではなく磁力吸着で固定するアダプタがデータ公開されているので、早速作成した。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/685719-a1-a1-mini-magnetic-front-cover-adapter#profileId-614321

アダプタ(黒色のプレート)を装着したカバー(三箇所にネオジム磁石を配置)
一箇所だけサイズ違いのネオジム磁石重ねて凸型にしている
凸型のネオジム磁石が嵌まるネジ頭

ネオジム磁石(Φ6mm×3mm)で吸着する三箇所の内二箇所はネジ頭が表面に出ているが、残り一箇所(フィラメントカッターの固定ネジ)は奥まっており、公開データでは表面に面一になるまで緩めておくように指示されている。
エクストルーダーはかなり振動するのでネジを緩めたままにしておくのは少々不安。
この凹部に嵌まるように小径のネオジム磁石(Φ4mm×2mm)を追加し、ネジを締めた状態でも吸着出来るようにした。
尚、追加のネオジム磁石は接着ではなく磁気吸着で土台のネオジム磁石に貼り付けているが、外れたり緩むことは(今のところ)無い。