Last Updated on 2026/04/29 by りょう

A1 miniでは本体を購入して使っている間に少しずつ様々なカスタマイズを施してきた。
P2Sではその時の経験もあって購入前からカスタマイズパーツの選定とA1 miniでの作成を行い、本体のセットアップ直後にはA1 miniでは造形出来ないサイズのパーツを作成し、ほぼ一気にカスタマイズを行った。
今回はそのうちのエンクロージャー内に施したカスタマイズについて簡単にご紹介。
尚、カスタマイズパーツはA1 mini用では主に黒色(PLA+とPETG)で作成したが、P2S用では極一部を除いてクリア(PETG)で揃えている。
カスタマイズ内容



上記画像内の番号順に。
- VentoBox エアフィルターシステム
『VentoBox エアフィルターシステム』【MakerWorld】
内蔵のファンでチャンバー内の空気を吸い込み、HEPAと活性炭の二層のフィルタで浄化後に排気(低温素材)もしくはチャンバー内循環(高温素材)を行う。
吸気効率向上のため、オプションのエアインテーク(上部の半透明パーツ)を装着している。(上記リンク先から造形データを入手可。) - ステッピングモーター防塵カバー(X軸/Y軸)
『ステッピングモーター防塵カバー』【MakerWorld】
露出しているX軸/Y軸駆動用ステッピングモーターの軸部分にフィラメント屑などが付着しないよう開口部に被せるカバー。 - 側面水平金属支柱用カバー
『側面金属支柱用カバー』【MakerWorld】
特に防塵などの目的ではなく、金属剥き出しの支柱を覆うだけのドレスアップ的パーツ。
左側は側面が①VentoBoxのエアインテークと干渉し、左右とも後端が④後部ダストカバーと干渉するため、それぞれデータを加工している。 - 後部ダストカバー
『ダストカバーセット』【MakerWorld】
ステッピングモーター(X軸/Y軸)の周囲や縦横支柱の組み合わせ部分、後部中央などにある開口部にフィラメント屑などが侵入しないように覆う。
左・中・右の3ピース構造になっており、①VentoBoxのファンケーブルを通すために左のピースをデータ加工して開口部を設けた。 - ケーブルカバー
『ケーブルカバー ダストカバー 左後』【MakerWorld】
後部左寄りに剥き出しのケーブルと開口部を覆うためのカバー。
④後部ダストカバーと干渉するためデータを加工している。 - 補助ファンディフューザー
『補助ファンディフューザー』【MakerWorld】
P2Sは外気を取り込んでチャンバー内に放出する機能が有るが、標準の吹き出し口はノズルや造形物に冷気が真横から直撃する向きのため、造形物が局所的に冷やされて剥がれたり反るなどの弊害が有る。
ディフューザーはこの冷気の流れを上方に向けることで造形物への影響を回避する。 - チャンバーファン中央デフレクター
『チャンバーファン中央デフレクター/反り防止』【MakerWorld】
これも⑥補助ファンディフューザーと同じく、右側面中央の通気口から真横に放出される空気の流れを上方に向けることで造形物への影響を回避する。 - Z軸(リードスクリュー)への衝突防止ガード
『Z軸衝突防止』【MakerWorld】
ビルドプレートを出し入れする際に、ベッドの左右に近接しているZ軸用リードスクリューにプレートが接触しないようにするガード。 - 前面垂直金属支柱用カバー
『前面垂直金属支柱用カバー』【MakerWorld】
③側面水平金属支柱用カバーと同じく、金属剥き出しの支柱を覆うだけのドレスアップ的パーツ。
⑧Z軸衝突防止と干渉するためデータを加工している。 - Z軸下部ベアリングカバー
『Z軸下部ベアリングカバー』【MakerWorld】
Z軸リードスクリューの根元はベッタリと盛られたグリスが露出しており、埃やフィラメント屑などが付着しないように覆うカバー。
左右と後部中央の計三ヵ所に装着しているが、後部中央は開口部が狭くて大変そうだったので、①VentoBoxのファンケーブル接続のためリアパネルを開けた際に装着した。 - イージークリーン デブリトレイ
『イージークリーン デブリトレイ』【MakerWorld】
チャンバー内底部には小さな開口部や凹みが有り、フィラメント屑などのゴミが入り込む恐れがある。
それら開口部や凹みを覆うとともに、落下したゴミを廃棄しやすくするためのトレイ。
VentoBox装着に対応したモデルも上記リンク先で公開されている。
各部の写真
VentoBox


内蔵のブロワーファンはP2Sの制御基板にあるセカンダリーファンポートに接続され、始動/停止/回転数は操作画面やG-codeでの制御に加えて、最新(現時点で01.02.00.00)のファームウェアで正式にシステム連携(タッチパネルによるマニュアル操作、造形開始時始動/完了時停止の自動化)が可能になった。

- PLA/PETG/TPU/PVAなどの低温素材(排出する有害物質が少ない)を使用する場合はダクトを閉じる。
エアインテークから取り入れた空気を浄化後にP2S底部の開口部(VentoBoxの下に有る)からチャンバー外へ排気し、負圧により補助ファンからの外気流入を増すことでチャンバー内温度の上昇を抑える。 - ABS/ASA/PAなどの高温素材(排出する有害物質が多い)を使用する場合はダクトを開く。
エアインテークから取り入れた空気を浄化後にVentoBox下部のダクトからチャンバー内に排気し、循環させることによりチャンバー内温度の下降を抑えるとともにフィルタを繰り返し通過することで浄化効果を増している。
使用しているブロワーファン(7530/24V/4pin/デュアルベアリング)がやや特殊で、AliExpressなどで見掛ける物は同じ4pinでもP2Sの基板上コネクタと種類やピン配置が異なっており、MakerWorldのレビューでもコネクタの加工※や電源供給(始動/停止)と回転数制御を外部(手動)で行う事例が紹介されている。
※単にコネクタの規格とピン配置を合わせただけでは機能しなかったという報告も有る。
海外のショップからVentoBoxに対応したファンを入手可能。
完成品のVentoBoxや消耗品(HEPAフィルタ、活性炭ペレット)も販売されている。
HEPAフィルタはロボット掃除機(iLife:V3、V3S、V3S Pro、V5、V5S、V5S Proなど)用が使用可能。
活性炭はpH調整済(pH6.0-8.0程度の中性)※で、水洗いしていないものが望ましい。
ペレット形状でない場合は予め細かい欠片や粉を振るい落としておくか不織布などで包む。
※酸性だと金属部分を腐食する恐れが有る。
※最新ファームウェアの詳細はBambu Lab Wiki「P2S firmware release history」を参照。
AMS 2 PROでプリント中に乾燥処理が出来るようになった他、様々な機能の追加や向上が盛り込まれている。
このVentoBoxもX2Dの登場を待つことなくP2Sに決めた大きな理由。
X2Dではこの位置(チャンバー内左端)に加熱ヒーターが設置され制御基板のセカンダリーファンポートも使用しているため、VentoBoxとの共存は現状不可。
加熱ヒーターの需要が有る高温素材(ABSやASAなど)についてはP2Sでも事前にチャンバー内を温めておくことで全く問題無く造形出来るし、今のところ高温素材を多用する予定も無いため浄化機能を優先した。
高温素材を多用しないのであれば浄化機能の必要性は薄いが、低温素材(PLAやPETGなど)でも有害物質の発生は皆無ではないため対処は無駄にならないだろう。
ディフューザー/デフレクター


いずれも、標準では真横に吹き出していた風の流れを上方に向けることにより、ビルドプレートやノズル、造形物への直射を回避している。
写真(Leica M10-D、Ricoh GRⅢ)、アマチュア無線(JR4WDU)、デジタルガジェット、3Dプリント、ミリタリー(トイガン、小物)…などなど、興味の赴くままに広く浅く細く長く愉しんでいます。


