Last Updated on 2026/08/09 by りょう

ボトムガード(バンパー)は後ほど追加作成したため未装着
uConsoleのカスタムバックパネルはこれまでに何度か作成したが、全てモデリングにはBambu Studioのメッシュブーリアン(単純図形を論理演算で組み合わせる)機能を多用しているため、3Dプリントサービス等での汎用フォーマットであるSTLやCNC加工などで用いられるSTEPフォーマットへの変換が非常に困難。
所有している3Dプリンターでは扱えない素材/手法でのプリントやアルミCNC加工したバックパネルの作成を業者へ依頼する際には一般的なフォーマットのデータを用意する必要が有る。
以前、新規導入した3Dプリンター(Bambu Lab P2S)のカスタムパーツを幾つか作った際に「AutoDesk Fusion」を初めて使い、その後試行錯誤と練習を繰り返すうちに結構慣れてきたので、今回いよいよuConsoleのバックパネル作成に取り掛かることにした。
尚、将来的にはアルミCNC加工での製作を目標にしており、外観はなるべくシンプルにして、内部の造形や複数のパーツが組み合わさる部分の形状と寸法調整もCNC加工を前提にしている。
※ベースとなるモデルはuConsoleの開発元であるClockwork Piが3Dデータ共有サイト「Printables」で公開している3Dデータ(STP/STEPフォーマット)を使用させていただいた。
3Dプリントで作成したパーツ
パネルベース、バッテリードア


以前作成したカスタムバックパネルは純正品と同様の凹凸が有るデザイン(コア部分とバッテリー部分が出っ張っている)だったが今回はシンプルな弁当箱風デザインにしてみた。
最優先条件として、使用するバッテリー(18650×2本)が無理なく収納出来て、且つ、バッテリー交換やフリーズした際のバッテリー抜きリセットが容易に出来るようバッテリードアを設ける。
バッテリードアは磁気吸着とし、パネル側にネオジム磁石・ドア側にスチールプレート(水色なのは保護フィルムを剥がしていないため)を貼り付ける。
今のところ予定は無いが、この内部スペースなら板状LiPoバッテリーを二枚※収納することも可能。
※板状LiPoバッテリーは取り出せる電流量の制限が低いため、uConsoleで特にNVMe SSDや消費電流量が多いUSBデバイスを使用する場合には同一品二枚を並列接続する。
内部の高さに余裕が有り、現在Raspberry Pi CM5に装着しているアクティブクーラーが引き続き使用出来るので、バックパネル側での放熱/冷却は行わない。
パネルの表面にアクティブクーラー用の吸気口、左右側面に排熱用の排気口を設ける。
吸気口のグリルは開口率(吸気効率)や強度、デザインでハニカム構造を選択。
これまでに作ったカスタムバックパネルでも吸気グリルはハニカム構造にしていた。
アンテナマウントパネル、排気口グリルプレート


内部スペース(高さ)が確保出来たおかげでバックパネルの上面に各種アンテナ用のSMAコネクタを配置することも可能になった。
Raspberry Pi CM5のWiFIとAIO拡張ボード(V2)のSDR/GPS/LoRaの計4本のアンテナが必要になるが、LoRaは使用予定が無いためWiFi/SDR/GPSの計3本に対応する。
AIO拡張ボード付属のサイドパネルにもSMAコネクタを取り付けられるので、もしLoRaを使う機会が有ればそちらを利用することも可能。
パネルの左右側面に設けた排気口はやや大きめ(横長)なので外部から異物の入り込みを避けるためグリルプレートを装着する。
わざわざ別パーツにしたのは、デザイン的にバックパネルの側面から少し奥まった位置にグリルを配置したいがCNCではその加工が難しいのと、グリルのデザインやカラーを変えるのも楽しそうという理由から。
アルミCNC版でもグリルプレートは3DPで作成する。
スタンド

写真は初期モデルで、最新版では試用した結果を反映してデザインを変更している。
uConsoleには標準でワイヤースタンドが装備されていて結構便利に使っていた。
カスタムバックパネルでもスタンドが有れば便利だろう…ということで簡易的だけど装備することにした。
見ての通り、形状はいたってシンプル。
グリルプレートと同様にカラーや表面デザインを変えて着せ替え的に楽しむのも面白いかも。(ビルドプレートの種類で梨地やスムース、カーボン風、幾何学模様を付けられる。)
スタンドとしての機能以外に気付いたメリット:
- 両手持ちした際にちょうど良い指掛かりになる。
- 畳んだ状態でそのまま机上などに置いてもスタンドの厚みでファンの吸気口に隙間が出来る。
- 使用しているGPSアンテナがやや太くてバックパネルより少し出っ張るため平置きすると少しガタつくが、畳んだスタンドでパネル側の厚さが増してガタつきを抑えられる。

畳んだ状態でスタンドが勝手に開かないようにパネル背面に磁気吸着させようか…とも考えたけれど、フレームへの固定ネジに1mm厚程度のナイロンワッシャーを左右それぞれ一枚加えることで適度な締め付けになり、勝手に開いたり使用時に押されて畳まれてしまう恐れがほぼ無くなった。
暫く試用してみて、強度や使い勝手によって必要なら形状の修正を行う。
ボトムガード(バンパー)【2026/7/20追記】

スタンドを立てて置いた際に設置面に直接触れるバックパネル下縁に加えてuConsole左右下隅を保護するためのボトムガード(バンパー)を追加で作成した。
クッション性が欲しいのでTPUを使用。

背面はバックパネルを固定するネジのザグリ(ネジ頭が埋まる凹み)に突起を引っ掛けて、前面はフロントパネルと固定するネジの頭に引っ掛けることで固定している。
強固な固定ではないがズレたり外れたりすることは無い。
バックパネルの固定ネジは頭が低い「超低頭」や「極低頭」・フロントパネルの固定ネジは逆に頭が或る程度高くて丸みを帯びた形状の「ボタン」が望ましい。
全体に平坦なバックパネルで底面が広くなったのに加えて、本ボトムガードで更に拡がったことで縦置きした際の安定感がかなり増した。

スタンドを畳んで平置きした際にガタつくことが無いように背面側の厚さをスタンドと合わせている。
PETG製スタンドと色合いや表面仕上げ(梨地)がほぼ同じで一体感が有る。

スクリーンカバーと同程度の厚さにすることで、バッテリーの抜き差しなどで伏せて置いた際にキーボードが圧迫されないようにしている。
3Dプリントデータ
今回作成したデータは全てMakerWorldで公開している。
購入したパーツ

- ネオジム磁石(20mm×3mm×1mm) 2個
バッテリードアの磁気吸着用(パネル側に装着)。 - スチールプレート(35mm×13mm×0.4mm/粘着テープ付き) 2枚
バッテリードアの磁気吸着用(ドア側に装着)。 - バックパネル固定ネジ(M4×20mm 頭部径Φ8.5mm/超低頭六角穴付き) 4本
バックパネルをuConsoleのフレームに固定する。 - ピグテールケーブル(L型SMA-U.FL/IPEX1/15cm)※写真は10cm長で代用
・WiFiアンテナ接続用(RP-SMA/U.FL/IPEX1) 1本
・SDRアンテナ接続用(SMA/U.FL/IPEX1)1本
・GPSアンテナ接続用(SMA/U.FL/IPEX1)1本
※付属のワッシャーは使用せずナットのみで固定する。 - ダストプラグ(6.35mmオーディオジャック用) 1個
AIO拡張ボード付属のサイドプレートに開いているSMAコネクタ用の孔を塞ぐ。
組み立て
アンテナマウントパネル

アンテナマウントパネルにSMAコネクタを取り付けた後、先にuConsole内(Raspberry Pi CM5、AIO拡張ボード)と接続しておいて、バックパネルを閉じる際に嵌め込むと作業し易い。
使用しているCM5用アクティブクーラーはWaveshareの製品でサイズはフットプリントが縦40mm×横55mm・CM5の基板表面からの高さが13mm(ヒートシンク部分10mm+取り付けスペーサー部分3mm)。
このサイズに収まれば他社製でも可。
本製品や他社製で使われているファンの直径30mmに対して吸気口は直径40mmで余裕が有るので、ファンの配置が多少違っていても許容出来ると思う。
尚、所有のuConsoleはHackerGadgets/uConsole Upgrade Kitのアダプタボードを使用しており、純正に比べてRaspberry Pi CM5の位置が(バックパネル側から見て)左に1cmほど移動している。
今回作成したバックパネルは純正アダプタボードとuConsole Upgrade Kitアダプタボードの両方に対応しているが、ファンの吸気口は後者に合わせているため前者では若干のズレが生じる。(実用上は問題無し。)
バッテリードア

バッテリーを装着したらバッテリードアを嵌め込むだけ。
ドアの切り欠きに爪を掛けて引き起こせば割と軽く開くが、閉じている時はガタつくことが無い。
内部は結構余裕が有り、バッテリー手前に実装するSSDにヒートシンクを装着したり、右のスペースは内部USBポートに接続するデバイスを配置することが出来る。
右のスペースにはCM5に搭載されているRTC用バックアップバッテリー(CR2032)のホルダーを設置している。
外観
スタンド未装着


スタンド装着


細部
左右排気口


AIO拡張ボードのSMAコネクタ用穴塞ぎ

上部の出っ張り具合

さて
縁まで含めて全体が平坦な弁当箱形状なので厚くなったように感じるが、純正バックパネルの最も厚いバッテリースペースと殆ど同じ(実は僅かに薄い)。
実際に両手持ちで打鍵しても持ちにくい・指を動かし難いといった感じは無い。
また、底部も平坦になったため安定して縦置き出来る。(冒頭の写真)
まずはこの試作版を暫く使用して、持った時の感触や握った際の強度、両手持ち打鍵時の掌への接触具合などを更に確認しよう。
放熱性についてはこれまでに使ってきたカスタムバックパネルと大きな違いは無いと思われる。(同じアクティブクーラーを装着し、同等の吸気口/排気口を設けている。)
そして納得のいく結果が得られたら、次はいよいよアルミCNC加工の正式版へ。
ちなみに、スタンドやボトムガードを含めたカスタムバックパネルの重さは約108g。
今回使用したフィラメント(PLA、TPU)に比べてアルミ(7075-T6)は約3倍の重さになるため、正式版のカスタムバックパネル(変更しないスタンドとボトムガードは元素材で計算)は約260gで150gほどの重量増。
試作版のカスタムバックパネルを装着した現状で全重量は約700gなので正式版装着時には900g近くになるのか…。
筋トレになりそう(^^ゞ
写真(Leica M10-D、Ricoh GRⅢ)、アマチュア無線(JR4WDU)、デジタルガジェット、3Dプリント、ミリタリー(トイガン、小物)…などなど、興味の赴くままに広く浅く細く長く愉しんでいます。






