
例年この時期になると趣味関連で何か新調することが多い。
今回の物欲は予てから気になっていた3Dプリンター。
手持ちの様々なガジェット用のカスタマイズ情報を探していると、個人が3Dプリンターで作成したパーツを見掛けることが増えてきた。
中には非営利・配布目的での無許可改変しないことを条件に3Dデータが無償公開されている物も有り、プリント環境さえあれば手軽に作成出来る。
今までにもプリントサービス(DMM.make)に作成依頼したことが何度か有り、出来の良さには十分満足しているものの費用と日数が気になるところ。
自身でプリント環境を整えれば費用や日数を大幅に抑えられる。
今はどんな製品が有って、3Dプリンターが初見という超初心者はどのような観点で選べば良いのだろう?
早速情報収集したところ、初心者向けに限らずかなり評価の高い製品を見つけた。
それが、今回購入した「Bambu Lab A1 mini」。
ちょうど公式ストアがブラックフライデー特価で大幅に安くなっており(Amazonのブラックフライデー価格よりも安かった)、更にはメールマガジン登録での値引き(クーポン)もあり、定価のほぼ半額という実にお手頃価格で購入することが出来た。(だからこそ購入を決断したとも…。)
実はフィラメントドライヤー(SUNLU S2改良版)もAmazon内のメーカーストアでほぼ半額だった。(今は売り切れ。)
新規に揃えるにはちょうど良いタイミングだったね。
購入したのは先月(2024年11月末)だったけれど、好評による品切れで暫く入荷待ちだったのと本体が届いた後で他に必要な物を追加購入していたため、本日のセットアップになった。
購入品


・3Dプリンター本体…Bambu Lab A1 mini
・フィラメントドライヤー…SUNLU S2 改良版
フィラメントドライヤーは後で追加購入した物。
フィラメントが露出していると埃を被るし、特に夏場の湿気対策には加温・除湿が欠かせない。
また、これは実際に設置して気付いたことだけど、プリンター本体にフィラメントのスプールを取り付けると奥行きが大幅に大きくなり、予定している設置台に載せられないため本体から離してフィラメントを収納する必要がある。(収納といっても単に置くだけではなく、フィラメントがスムーズに引き出せなければならない。)
フィラメントドライヤーなら収納と乾燥のいずれも期待出来る。

・PTFEテフロンチューブ(チューブカッター付属)
A1 miniに付属しているテフロンチューブでは予定している構成(フィラメントドライヤー⇒3Dプリンター)には短いため、外径4mm/内径2.5mmのチューブを別途購入した。
内径を2.5mmにしたのは(外径は4mm固定)、それぞれの特徴と評価を調べてフィラメント(外径1.75mm)に対して余裕が大きい方がスムーズに供給出来そう…という理由から。
一方で内径2mmの方がブレ難くて良いという意見も有る。

・フィラメント…SUNLU PLA+ 1.75mm(白、黒)
プリントしたい物が白色と黒色なので、ひとまずその二色を購入。
A1 miniはABSフィラメントに対応していないので、一般的なPLAより強靭さが増しているというPLA+を試してみたかったため。(とはいえ、初3Dプリンターなので素材の差異については全く詳しくない。)
フィラメントドライヤー(SUNLU S2)のマテリアル選択にはPLA+が無いが、PLAと概ね同じで良いはず。

・フィラメント真空パックセット…圧縮保存袋、吸気ポンプ
購入したフィラメントは現時点で二つ。
一方はフィラメントドライヤーに入れておくとして、もう一方の保管はどうする?…というわけで保存袋と吸気ポンプのセットを購入した。
ポンプはUSB給電のため充電の必要が無い(そもそもバッテリー内蔵では無い)。
フィラメントの数が増えてきたらカメラ機材などを収納する防湿ケースの方が良いかも。
実際に使ってみて、付属のポンプは単一乾電池程度のコンパクトサイズでUSB給電ながら吸引力は結構強い。(ただし、その分稼動音はやや大きめ。)


A1 miniが届いた際に内容物確認のため一度開梱してみたものの、まさに掴みどころの無い形状のため取り出すのに結構苦労した。
探してみると、Z軸の頂部カバーと換装するキャリングハンドル(サードパーティ製)が見つかり、早速購入。
セットアップ前、最初に装着しておいたところ、設置や位置合わせなどの移動が非常に楽になった。
強度的にはこのハンドルを掴んだだけで持ち上げられるが、もう片方の手で下から支えることでより安定する。
ちなみに有志作成の3Dデータ(↓下記のリンクは一例)も公開されているが、今回購入した製品は金属(アルミ)製のため強度的に安心感が強い。
また、本体との嵌合や各部の面出し・エッジ処理などもしっかりしていて品質的にも満足出来る。


・3Dプリンター用カバー
A1 miniはキャビネットに入っていない剥き出しの構造なため、使用していない時の埃除けにカバーを購入した。
フレームが入っていないソフトタイプで、A1 miniに対してやや大きめのサイズを選んだので、フィラメントドライヤーも一緒に覆うことが出来る。

・スクレーパー…ニトムズ テープはがしカッター T0860
プリント後はビルドプレートに造形物が強く貼り付いている。
プレートの温度が下がれば素手でも多少剥がし易くなるものの、造形物が薄かったり細かったりすると力を加えるのが不安。
こんな時は薄いヘラをプレートと造形物の間に差し込んで剥がす。
A1 miniにはこのヘラの自作用パーツ(刃先)が付属していて、グリップ部分を3Dプリントで作れば出来上がるようになっているものの…そのグリップを剥がすには?と堂々巡り。
市販のテープ/シール剥がし用具(スクレーパー、ヘラ、カッター)を使っている方が多く、中でも安価で評判の良い「ニトムズ テープはがしカッター T0860」を購入。
刃の厚さが程良く、また刃先が丸い形状のためプレートや造形物を傷付け難い。
設置場所


床置きを除けば設置出来そうなのはベッド用サイドテーブルの上。(もちろんベッドからは離れた所に置いている。)
前住居で多くの機材を収めた無線機ラックを置いていただけあって結構頑丈なものの、奥行きがやや狭い上に後端が衝立状に立っているため、そのままではA1 miniを置くのが難しい。
衝立を避けて後ろ寄りに設置出来るように、厚い木の板をスペーサーとして置くことにした。
板の厚さは5cmで重量は約4kg、重さに加えて滑り止めシートを巻くことでプリント時の振動によるズレ動きを抑えられる。(本設置では木の板は上の写真よりもかなり手前に置いている。)
このような木の板などの端物部材の入手はヤフオクが便利。
かなり多種多様な物が有り、殆どが開始価格=即決価格、ちゃんとした出品者(大抵は業者)なら発送も迅速…例えば今回購入したこの板は購入(即決落札)した翌日に届いた。
お試しプリント

初期設定(ネットワーク接続、アカウント紐付け、ファームウェアアップデート、等)と初期調整(キャリブレーション)を済ませて、早速お試し印刷。
お馴染みのボート…初期設定で所要時間は約15分。
ベンチマーク用ということもあってか印刷速度が速く設定されていて、他のユーザーレビューではA1 miniがズレ動いたという記述を割と見掛ける。
自分の環境では重くて滑り止めを施したスペーサーの効果か、振動は結構大きいもののズレ動きについては目視では判らなかった。
尚、音や振動は最大状態でも特に気になるほどでは無かったが、集合住宅で夜間に使用するのは流石に気を遣うかも。


次に作ったのが、有志作でデータ公開されている「ゴミ箱」。
プリント前の調整時にこのようなフィラメントの塊を排出するが、そのままでは周囲に弾き飛ばされるため収納出来るようにゴミ箱を装着した次第。
他にも作りたい物はいろいろあるので、3D CADを含めて勉強しつつ試行錯誤していこう。