Bambu Lab A1 mini いろいろカスタマイズ … 冷却強化(ベースファン、エクストルーダーファン)、LEDライトとスクリーンカバー装着

【この記事の所要時間: 101秒】

プリント中のA1 miniはどれくらい発熱するのだろう?
ふと、そんな疑問が湧いたので、非接触タイプの温度計で動作中の各部(動作上加熱しているホットエンドやヒートベッドを除く)の表面温度を測ってみることにした。

室温や動作状況にも左右されるが、室温24℃程度の中で、複雑な造形のためエクストルーダーが割と頻繁に細かく水平移動し、厚みもあって垂直移動もそれなりに有るモデルを小一時間ほどプリントしていた状況での測定。(総プリント時間は三時間ほどだった。)
測定結果は、ベース部分のメインボードが収納されている辺りが最高で50℃弱、エクストルーダーの背面モーター辺りが最高で60℃弱だった。

造形やサイズによっては発熱が増すだろうし、これから暖かくなるにつれて更に発熱する可能性は当然有る。
発熱が大きいとプリント品質にも影響するので冷却を強化しておこう。

調べてみると、自作品(様々な3Dプリントデータが公開されていて、市販のDCファンを組み込んで作成)や市販品が色々有る。(つまり、それだけ需要が有るということか。)
その中からベース用は公開データを用いて作成し、エクストルーダー用は市販品を購入することにした。

他に、冷却ファンの動作確認(自動ON/OFF)を兼ねて、LEDライトとスクリーンカバーも作成してみた。

A1 miniのAMSポートは二口で既にAMS Ultra Liteを接続しているため残りは一つだが、先にPanda BranchでAMSポート×4(とUSBポート×4)を増設したので、今回装着したファン(ベース用/エクストルーダー用)とLEDライトも全て接続出来る。

ベース用冷却ファン

A1 miniのベース部分に装着した冷却ファン

様々な公開データの中から、バイメタル・サーモスタットを使用して自動的にON/OFFする仕組みが便利そうで、ベース部分に軽く嵌め込む構造とデザインが好みな本モデルを選択した。
側面に開けられた通気孔を全て覆うように広がりを持ったデザインになっている。
尚、ベース上部には通気孔は無いので上面に並んで開けられた孔は特に意味は無さそう。
サーモスタットはコンパクトサイズでDCファンと直列に繋ぐだけなので、他のモデルでも造形を改変すれば組み込むことは可能。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/en/models/816767-a1-mini-motherboard-heatsink-4010-fan-bracket-with#profileId-759086

白い長方形がバイメタル・サーモスタットでDCファンと直列に接続している
電源はA1 miniのAMSポートから給電する
バイメタル・サーモスタット:40℃設定の通常開放(OFF)タイプで最大定格は250V/5A

通常は開放(OFF)になっており、40±5℃を上回るとONになり・30℃を下回るとOFFになる。

ブラシレスDCファン:4010サイズ/24V/デュアルボールベアリング仕様

本モデルデータをそのまま使用する場合は、写真の様に電源ケーブルがラベル面の右下・固定ネジの左側に出ている必要が有る。
同じサイズ・仕様のDCファンでも製品によってはこのケーブルの出方が異なっている。

吸気方向のため(気休めかもだけど)ダストフィルターを装着
電源ケーブル…A1 miniのAMSポートに接続する

使用しているコネクタはMolex MX 3.0 4Pだが国内のオンラインショップではなかなか見掛けない。
今回は手元に有ったA1 mini用のLEDストリップからコネクタ付きケーブルを切り出して流用した。
この様なケーブルなら国内発送で購入出来て海外からコネクタセットを買うよりも安いし、コネクタの端子を圧着する手間が省けるというメリットも有り。

サーモスタットの上にサーマルシートを貼り、ベースに密着させて熱伝導させるとともにベースへの粘着固定も兼ねる
幅広(30×25mm)で1mm厚のサーマルシートが手持ちに無く、0.5mm厚の物を二枚重ねている

A1 miniに装着して実際にプリントしながら動作チェックした。
発熱が増していき、ベース部分の表面温度が概ね40℃を超えたところでファンが作動して温度が低下。
そのままプリントを続けている間もファンは動作を続けて表面温度は35℃近辺で落ち着いていた。
プリントが完了した後もA1 miniをONにしたまま放置し、表面温度が30℃を下回った辺りでファンが停止した。(室温26℃)
尚、ファンの駆動音はプリント動作音に紛れてしまうため(単独音としては)全く気にならない。

エクストルーダー用冷却ファン

写真中程のやや左上寄りに有る艶有り白のケースが今回追加したエクストルーダー用ファン
バイメタル・サーモスタットは内蔵モーターの側面に貼り付けて、写真中程の艶有り白のクリップで押さえている
ファンの電源ケーブルはクリップでエクストルーダー用ケーブルと纏めている

エクストルーダー用のファンも幾つかデータ公開されており自作も考えたものの、ベースに比べて高温になり易いため、手持ちのフィラメント(PLA+)を考慮して、より耐熱性が高いPETGを使用した市販品を選んだ次第。
様々な市販品が有る中で、ベース用と同じくバイメタル・サーモスタットにより自動でON/OFFし、且つ、エクストルーダーに装着している各種保護パーツと干渉しない本製品を選択。
使用しているバイメタル・サーモスタットは通常時OFFで、55±5℃を上回るとONになり・42±6℃を下回るとOFFになる。
尚、こちらのファンは頻繁に移動するため温度測定が難しく、ON/OFFの切替温度は確認出来ていないが、自動切替自体は機能している。

作成したカバー
ファンケースの上から被せる仕組み

ファンが剥き出しのため、エクストルーダーに標準搭載されているファンに装着しているカバー(公開データ)と同様のデザインのカバーを作成・装着した。(公開データが見当たらず新規作成。)

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/438261-cable-clips-a1-a1-mini-without-ams#profileId-343656

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/532840-a1-a1-mini-fan-cover-dome-honeycomp#profileId-454838

LEDライト

市販のLEDストリップを使用したLEDライト

A1 miniはエンクロージャーなどに収納しておらず、外光や室内照明でも十分なため需要は余り高くなさそうだけど、ビルドプレート上を照らすLEDライトを作成・装着した。

未点灯
点灯

LEDは割と近い位置で点灯しているものの、照射範囲は必要十分で眩しすぎるということもなく程良い明るさ。

LEDライトはX軸モーターボックスに装着する

公開データを改変して、既に装着しているエクストルーダーケーブルの保護パーツと共存出来るようにした。

LEDストリップの被覆避け

A1 mini用LEDストリップは色々出ているが、その中でコネクタ側/LED側両方のケーブル接続箇所がちゃんと被覆されている製品を選んだ。(安価な物はどちらか一方もしくは両方で配線が剥き出し。)
ただ、その被覆がストリップを貼り付ける部分に干渉して浮き上がってしまうため、公開データを改変して該当箇所を切削・開口しストリップが密着するようにした。
※ベース用冷却ファンの作成に流用した物は別製品のLEDストリップで、コネクタ側の被覆が無い。

LEDライトの電源ケーブル(上)とエクストルーダー用ファンの電源ケーブル(下)を保持

LEDライトと先のエクストルーダー用ファンの電源ケーブルは、X軸モーターボックスに装着するPTFEチューブ用クリップの公開データを改変(内径調整、二本化)して保持している。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/774359-led-light-bar-bambulab-a1-mini#profileId-710660

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/90478-a1-a1-mini-ptfe-butler#profileId-96880

スクリーンカバー

閉じた状態
開いた状態(フリーサイズの保護フィルムを切り出したためか縁が浮いている)

スクリーン(ディスプレイ)には保護フィルム(専用品は未発売のためフリーサイズの物を切り出した)を貼っているが、斜め上向きで露出しているためカスタマイズなど作業中に何か落としたりぶつけたりする恐れが有る。
転ばぬ先の杖…というわけで保護カバーを作成・装着した。
尚、プリント中はヒートベッドが前後に移動しており衝突の恐れが有るため、開閉を避けた方が良い。

上記のリンク先⇒https://makerworld.com/ja/models/512901-bambulab-a1-mini-screen-cover#profileId-428988