Last Updated on 2025/12/20 by りょう

有線ヘッドホンケーブルをアンテナにしてFM放送を受信中(SMAコネクタにはキャップを装着)
AliExpressを眺めていると、ATS-mini(ESP32/Si4732)ミニラジオの「V4」モデルが出ていた。
前モデル(V3S)に比べて結構改良されてシェルもこれまでのモデルと異なるデザインなので、試してみようとアルミCNCシェルモデルを購入してみた。(他にABS射出成形シェルモデルが有る。)
なんだかコレクション化しているような気がしないでもない。
各モデルの比較
| モデル(バージョン) | 変更点 |
| V1(初代) | ー |
| V2 | ・ヘッドホンアンプ搭載 |
| V3 | ・アンテナ端子をHi-Z化(回路ミス有り) ※電源オフでも常に微弱電流が流れてしまう |
| V3S | ・V3の回路ミスを修正 ※製造者/販売者によっては「V3」と表記しているケースも有り |
| V4 | ・電磁干渉を低減するため、Si4732周辺にシールドを追加 ・アンテナ入力にESD保護チップを追加 ・感度アップとノイズ低下のため、Hi-Z回路をアンテナ経路のフロントエンドへ移設 ・有線ヘッドホンのケーブルをFMアンテナとして使用可能に ・音質向上と音量アップのためオーディオ回路を再調整 |
ATS-mini V4 / アルミCNCシェルモデル
外観

ディスプレイの左と上、エンコーダーノブの下にそれぞれレタリングが施されている。

アンテナ端子(SMA-J)と充電/通信端子(USB-C)、手前(右側面)にステレオヘッドホン端子(Φ3.5mm)
上面には三本の浅い溝が有る

充電インジケーター(充電時に赤色点灯)確認用の小穴が有り、こちらにも三本の浅い溝が有る

スピーカー用の開口部が有る
四隅の固定ネジはプラスネジから手持ちの六角穴付き極低頭ネジ(M2×15mm)に交換している
内部


基板は黒色でESP32の上辺りに「ATS MINI V4」の文字が入っている。
使用されているESP32は「ESP32-S3-WROOM-1 N16R8」で技適マーク有り。
Si4732周りはシールドで覆われているため詳細不明。
スピーカーはV2にも搭載されていた小型の物だが、同じ音量レベルで手持ちのV2(大型の物に交換)やV3S(最初から大型の物が搭載されていた)と比べて遜色ない。
オーディオ回路の再調整による効果だろう。
バッテリー容量は他モデルと同じ800mAh。
付属品

ロッドアンテナは商品説明に「頑丈な伸縮アンテナにアップグレード」と有り、手持ちのV2/V3S付属品とは異なっている。
V2/V3S/V4各モデル付属のロッドアンテナを比較


V4付属アンテナは先端とコネクタ部分の作りが全く異なっていて、全体に頑丈さが増している。
V2とV3Sの付属アンテナは同じ物だと思っていたが、改めて比べてみると結構長さが異なる。
| 付属していたモデル | 短縮時 | 伸長時 |
| V2 | 130cm | 480mm/6段 |
| V3S | 135mm | 580mm/7段 |
| V4 | 125mm | 500mm/7段 |
ATS-mini(特にV3以前のモデル)の付属品はセラーやロットによって結構バラつきがあるため、上記は自身が実際に購入したパッケージでの比較になる。
V2/V3S/V4各モデルのアルミCNCシェルを比較


いずれも四隅の固定ネジはプラスネジから手持ちの六角穴付き極低頭ネジ(M2×15mm)に交換している
※写真では異なって見えるがシェルのサイズは全て同じ
| モデル | コネクタ 開口部 | スピーカー 開口部 | ストラップ ホール | 他 |
| V2 | ・角形 | ・小型で丸孔 | ・無し | ー |
| V3S | ・コネクタに沿った円形/楕円形 | ・縦長で丸孔 | ・SMAコネクタ寄り | ・縁の面取りがV2より広め |
| V4 | ・コネクタに沿った円形/楕円形で周囲が一段凹んでいる | ・小型で斜めの孔 樹脂製シェルと同じ形状 | ・ノブ寄り | ・レタリングや溝掘りがなされている ・前面から見て上下左右縁の面取りがやや直線的 ・ノブが薄型になっている |
ATS-miniの各モデルに用いられているシェルはセラーやロットによって異なる場合も有るため、上記は自身が実際に購入したパッケージでの比較になる。
電源スイッチのノブ変更(出っ張りアップ)


左右の幅はやや短くなったが使用上問題無し

手持ちのATS-miniはいずれも同様にノブを交換している。
出っ張りが大きくなったことでスイッチの動きも軽くなった。
使用感

FWはPU2CLR氏の系統で、購入時(2025年11月中旬)で最新の「v2.33」。
外観と操作系に目新しさは無いが、実際に受信してみて性能面では明らかに向上が感じられた。
同じアンテナ(ロッドアンテナ/ドーナツアンテナ)を使った場合、V2/V3Sモデルよりも受信状態が良く、手持ちの短い(伸長時全長25cm)ロッドアンテナでも中波/短波/FM放送が結構良好に受信出来た。
また、V4では有線ヘッドホンのケーブルをFMアンテナとして使えるようになり、ロッドアンテナに比べると若干受信レベルが低いもののローカル局であれば問題無く聴取出来る。
冒頭の写真のようにアンテナ端子にキャップをしてポケットなどに入れておけば、散歩のお供に良さそう。
FMの受信感度について【2025/12/11追記】
購入から一ヵ月弱使用してみて、FM放送の受信感度が他のバージョン(V2、V3S)に比べて低く感じる。
SNSなどでもV4のFM感度は低いという報告を見掛けるので、自身でも比較してみた。
普段、V2はアマ無線用ミニアンテナ装着でFM放送専用/V3Sは小型バーアンテナ装着で中波放送専用/V4はロッドアンテナ装着で主に短波放送と使い分けているため(アンテナの着脱が手間なので…)、同じバンドで比較したことは殆ど無かった。
同じロッドアンテナ(全長25cm)を使用して日中にローカル局を受信した際のSメーター値の読みで比べると下記の通り。
| バージョン | Sメータ値 |
| V2 | 18~19 |
| V3S | 20~21 |
| V4 | 5~6 |
V2のアンテナ端子は50Ω、V3SとV4のアンテナ端子はHi-Zという違いはあるが、V2とV3Sでは僅差でV4は明らかに低い。
V4はヘッドホンケーブルをFMアンテナとして使用出来るように回路変更されているが、それが何らかの影響を及ぼしているのだろうか?(推測)
一方、中波放送(小型バーアンテナ使用)と短波放送(ロッドアンテナ使用)に関しては、V2より明らかに良く、V3Sと比べても僅かながら良いという印象。
画面の点滅(起動時)【2025/12/11追記】
他に気付いた点は、電源をONにした際にV4は1~2回画面が点滅すること。
V2とV3Sでは購入以来そのような挙動は一度も見られない。
FWバージョンは、V2がv2.26/V3Sがv2.28なのに対してV4はv2.33と異なっている。
購入直後は頻繁に発生していたものの暫くすると発生しなくなったが、最近またほぼ毎回発生するようになった。
他では見聞きしない現象のため個体問題かもしれない。
ネット上ではV4の評価は今一つ、現時点ではV3Sがベストという意見も少なくない。
回避策【2025/12/13】
試しにFWをv2.33からv2.28へバージョンダウンして暫く使ってみたところ、電源ON時の画面点滅が発生しなくなった。
※v2.30~v2.32は受信性能に直接関係しない軽微な変更や何らかの不具合で変更を元に戻すなど若干迷走気味のため、V3Sで安定動作しているv2.28を選択した。
写真(Leica M10-D、Ricoh GRⅢ)、アマチュア無線(JR4WDU)、デジタルガジェット、3Dプリント、ミリタリー(トイガン、小物)…などなど、興味の赴くままに広く浅く細く長く愉しんでいます。