
自宅で使っているWi-Fiルーターはかれこれ10年前に購入した NETGEAR Nighthawk X6 R8000。
長く使えるように…と、結構吟味して選んだ製品だけど、まさか10年も使い続けるとは思わなかった。
一昨年末の転居でもネットワーク環境がすんなり再構築出来たのも、同じWiFiルーターを引き続きつかっていたおかげ…WAN側(ISP接続)の設定を変更するだけで良かった。
長らく安定稼動し速度や機能の面でも特に不満を感じなかったが、最近になって幾つか不調が見られるようになってきた。
端末機器を起動した際の自動接続が出来なかったり出来ても時間が掛かったり。
アクセス中に速度や電波強度が大きく低下したり突然切断したり。
2バンド有る5GHz帯(別SSID)で一方(固定じゃなく変動する)がLAN接続は出来ていてもインターネットアクセスが不可になったり。
ネットワークは重要なインフラなので、この不安定さは致命的。
最近の製品は機能(UIなど操作性)や性能が大幅に向上しているし、この機会に買い替えることにした。
購入品

手持ちの端末機器は殆どがWi-Fi5(相当)でメインPCとiPhone SE3がWi-Fi6に対応。
PC関連の用途や使用傾向を考えればWi-Fi7までは未だ要らないかな…というわけでWi-Fi6対応が条件。
有線LANの速度は重視しないけれど、有線接続機器が幾つか有るので4ポートは欲しい。
WebUIが分かりやすく、使い勝手の良いスマホアプリが有れば尚良し。
なるべくコンパクト(今まで使っていたR8000と置き換えなので同等以下)なサイズが希望。
そして信頼と実績のメーカー品。
というわけで、選んだのがASUS RT-AX5400。
また、ONUと接続するEthernetケーブルも、今までは有り合わせのCat6品だったので(必要性はともかく)Cat8品を併せて新調することにした。
サイズ比較


本体のサイズは高さはほぼ同じでフットプリントではRT-AX5400がほぼ半分くらい。
電源アダプタもRT-AX5400付属品が体積で約半分、R8000用はACケーブルも太くて長いため嵩張るが、コンセントからの距離が取れる。
一方、RT-AX5400の電源アダプタはACプラグが直接出ているが、アダプタの幅が有るためタップに直接挿すと隣りの口に干渉してしまう。
今回は短いAC延長ケーブルを使用してタップに接続した。
セットアップ
ONUと接続後、ONUと本機の電源をONにして、後は添付の説明書(クイックスタートガイド)に従うのみ。
最初はデフォルト設定から変更せず、先ずは端末機器(PC)からインターネットアクセス出来るところまで進める…特に引っ掛かることなく完了。
ひとまずPCからインターネットアクセス出来るようになったので、次はPC以外の機器の接続。
Wi-Fi6対応のPCで初めて接続した時には「Wi-Fiが強化された」的なメッセージが表示された。
不思議なのは、ISP接続関連の設定(接続方法・形態、アカウントやパスワード)をしていないのに、PCからWi-Fiルーターに繋がり設定を或る程度進めた時点でインターネットへのアクセスが出来ていた。
更に、初期設定はMacで進めて、最初は接続するアクセスポイント(SSID)のパスコードを入力したが、その後iPhoneやiPad miniで接続する際にはパスコードの入力を要求されずに自動接続した。
同じApple製品だけど、こういう連携って有ったかな?
Dyson Pure Cool & Hot Linkは本体・スマホ・Wi-Fiルーターの三つ巴なのでちょっと手間取ってしまったものの無事完了。
KiwiSDRはWi-Fi接続から有線LAN接続へ変更
KiwiSDRはEthernetポートしかなくWi-Fi未対応のため、有線LAN⇔無線LANの変換アダプタを介してWi-Fi接続していたが、アダプタから接続する先の変更手順(取扱説明書の記載が不十分のためネットで調べ回った)を完全に失念してしまった上に、更にはKiwiSDRのIPアドレスとMACアドレスを透過するように設定しているため、アダプタ自身のアクセス先も判らなくて完全に詰み。
有線LAN接続とアダプタ経由の無線LAN接続を比較して後者の方がノイズが少なかったため選択したもの。
アダプタは2.4GHz(最大300Mbps)なので、ノイズの影響が少なければむしろ有線LAN接続の方が良さそう。
早速、EthernetケーブルでWi-Fiルーターに接続したが…接続機器一覧に表示されない。
同様にEthernetケーブルで接続している他の機器は問題無く表示されるのに。
ただ、接続されていること自体は認識されている模様。
いろいろ調べてみて、分かってしまえば実に簡単な話だけど、アドレス範囲の違い。
Wi-Fiルーターの初期設定では「192.168.50.xxx」、KiwiSDRは自身のIPアドレスを「192.168.0.24 」に設定している。(これを変更するには、とにかく一度接続を成功させてアクセスする必要が有る。)
ローカルIPアドレスは今までずっと「192.168.0.xxx」だったので、今回も同様に変更したところ、無事KiwiSDRが接続機器一覧に登場しアクセスも問題無し。
同じく「192.168.0.xxx」系で設定している他の機器(Wi-Fi接続)も見えるようになった。
懸念のノイズについてはアダプタ経由の時よりも少なく感じられるけれど(音とスペクトラム表示)、厳密に測定したわけではないし状況によっても変動するため明らかに増えていなければいい。
その後、ポートフォワーディングを設定して、LAN外(インターネット)からKiwiSDRへのアクセスもOK。
尚、以前はドメイン指定でアクセスすると(不思議なことに)端末によってはエラーになっていたが、Wi-Fiルーター移行後はエラーになっていた端末でも問題無し。

これでひとまず使用頻度の高い機器は移行が完了したかな。
Raspberry Pi(複数)が未だだけど、これらは設定変更のためにディスプレイとキーボード、ポインティングデバイスを用意する必要が有るので、また改めて。
uConsoleはこれらのヒューマン・インタフェースが一体になっているので即移行完了。
ちょっとしたトラブル
普段、各種デバイス間のファイル転送で非常に便利に使っている LocalSend。
今回のWi-Fiルーター入れ替え後にも早速使おうとしたところ…転送先のデバイスが見つからない。
以前のWi-Fiルーターでも異なるSSID(5GHzバンドが二つ有り、それぞれ異なるSSIDが割り当てられていた)に繋いでいたデバイス間で互いに相手を認識出来ない(仕様)という事が有ったが、今回は同一のSSIDに接続している。
Wi-Fiルーターのセットアップ時に変えた設定を一つずつ戻して都度確認したところ、「AiProtection」の「脆弱性保護」が有効だとLocalSendで転送先が認識出来ず、無効(初期設定)に戻すと認識出来るようになる。
LocalSendだけ対象外にして保護を有効にするのが最適だけど、LocalSendの使用頻度が高いためひとまず無効にしておく。(そもそも対象外に出来るかどうかも不明なので。)
NAS運用
たまのファイル転送程度なら前述のLocalSendで事足りるものの、ファイルの数や容量が多い場合や対象ファイルを各デバイス(主にWindowsPCとMac)で直接アプリから開きたいとなると、やはり共有ドライブが欲しい。
本機(RT-AX5400)も、USBポートにストレージデバイス(SSD、HDD、メモリドングル)を接続すればSamba共有ドライブとしてNAS的に運用出来る。

殆ど使っていないSSD(256GB)が有ったので早速接続してセットアップ開始。
Wi-Fiルータの管理画面で接続したSSDが認識されていることを確認し、【USBアプリケーション】⇒【サーバーセンター】⇒【Samba 共有/Cloud Disk】に進んで「共有を有効にする」と「ゲストアクセスを許可する」の両方を【ON】に設定。
「デバイス名」は適当な名前(Wi-Fiルータの機種名にした)を入力、「ワークグループ」はデフォルトのWORKGROUPのまま。
MacではFinderのサイドメニュー「場所」に設定したデバイス名が見えて、共有ドライブにアクセスすることが出来た。
一方、WindowsPCはExplorerのサイドメニュー「ネットワーク」内に該当デバイスが表示されない。
アドレスバーからWi-FiルーターのIPアドレス指定でアクセスしても駄目。
時間を置いても、リロードしても、PCを再起動しても変わらず。
調べてみると、Windows11の標準設定では「SMB1.0 クライアント」が無効になっており、共有フォルダが見えない…という事例が有るとのこと。
対処は「SMB1.0 クライアント」を有効にする…ということで、早速適用。
※この事例や有効化手順については詳しく説明しているサイトが数多く有るので、ここでは割愛。
適用後、「ネットワーク」内には表示されないものの、IPアドレス指定では無事アクセス出来るようになった。
対象フォルダを「クイックアクセスにピン留め」しておけば容易にアクセス出来る。