
入手したのは暫く前だけど、セットアップやカスタマイズが一通り仕上がったので、ようやく御披露目。
Raspberry Pi CM4ベース(他にRISC-V CPUモデルも数種有り)のハンドヘルドPC…uConsole(Clockwork Pi)という製品を知ったのは三年ほど前。
当時はハードを幾つか組んで、アマチュア無線のFT8運用にも使い始めるなどRaspberry Piへの熱中度がかなり高まっていた頃で、様々な関連情報を収集している時に発表記事を見掛けたのがきっかけだった。
Kindle Paperwhiteを厚くしたようなサイズ(実測175×130×30mm突出部除く…縦と横はほぼ同じで厚さは四倍くらい)で大きめのディスプレイ(IPS/5.0インチ/1280×720ドット )と小さいながらフルキーボードに加えてトラックボールも搭載されていて、更にはスピーカー(一応ステレオ…配置は上下だけども)も有り、色々遊べそうだな…と。
ただ、当時はまだ発表されたばかりでクラウドファンディング的なイメージも有ったため、それ以上は特に深く追い掛けなかった。
その後、最近(といっても数ヶ月前)になってふと思い出し、改めて調べてみると国内ユーザーのレビューが幾つか見つかった。
もう普通に買えるようになったのか…と紹介されていた公式ショップを覗くと、幾つかのモデルは「Out of stock」になっているものの、希望のRaspberry pi CM4搭載モデルは価格表示がされていて、商品ページでは普通にカートへ入れられる。
早速購入しようとして改めて商品説明を読むと「the estimated delivery time is approximately 90 business days.」(推定納期は約90営業日)の一文が。
より詳しい状況を知ろうとコミュニティフォーラムを覗くと、記載されている「約90営業日」は最短であり、注文の構成によっては大幅に増しているとのこと。(以前はまさに一年近く待ち、最近でも半年以上待ったなんてザラ、中には待ち草臥れてキャンセルしたという投稿もチラホラ。)
特にRaspberry Pi CM4のコアがセットになったモデル(マットブラックだと更に)は納期が大幅に掛かっている模様。
つまり、自分が希望するCM4コアセットでマットブラックだと注文しても半年以上待つことになる恐れが非常に大きい。
欲しいけど流石に半年以上も待つ気力と根気は無いなぁ…欲しい時が買い時とも言うしね。
ちなみに、AliExpressで在庫有り・即納のショップが幾つか有るものの、価格はいずれも公式ショップの二倍前後。
何らかの手段で大量入手出来ているのか、それとも注文されたら一般ユーザー同様に公式ショップで予約注文するのか(当然、注文客は割高な支払いをして長く待たされる)、真相は分からないけれども。
フォーラムには試しに注文したら入荷未定との理由で直ぐにキャンセルされた…という報告も有った。
(在庫と称して梱包箱が山積みになった写真も見たけれど、同じ写真を複数のショップで使い回しているという怪しさ。)
公式ショップは納期が掛かりすぎる、AliExpressは高額な上にそもそも怪しい、となると後は中古を狙うしか。
とはいえ、そもそも物自体がさほど出ていない上に、納期(もしくは価格)がかなり掛かる或る意味キワモノとなるとオークション(ヤフオク、eBay)やフリマ(メルカリ、他)にもなかなか出ないだろう。
公式ショップで注文して待つのと、欲しいモデルの程度良中古に出会うのと、どちらが早いか迷ったものの先ずは中古を探すことに決めた…その間に納期が改善されることを期待して。
そんなこんなで時折思い出したようにヤフオクとメルカリで検索すること暫く、ちょうど出品されて直ぐのタイミングで見つけて無事入手することが出来た。
希望通りにRaspberry Pi CM4コアのマットブラックモデル。
出品者も注文から半年以上待たされたようで、その間にモチベーションがすっかり下がってしまい、組み立てて数回使っただけで仕舞い込んでいたとか。
おかげで完動(前オーナーによる動作確認済み…フォーラムを見ると初期不良や要調整の報告が少なくない)・美品(こちらもフォーラムでは塗装剥げやメッキ剥がれ、傷などの報告有り)を手に入れることが出来た。
ちなみに、購入価格は新品購入(商品価格+送料)より少し安かった。
その後、システムやアプリのセットアップ、外装カスタマイズなど一通り仕上がったので、今回記事にした次第。
尚、添付のOS microSDはバックアップとして保管し、コミュニティフォーラムの関連スレッド(下記リンク先)を参照して新たなOS microSDを作成した。
外装と内装
外装
既にいろいろと手を加えているけれども。
前面パネルと中間フレーム、背面パネルの3ピース構成で全てアルミ・マグネシウム合金のダイキャスト製。
発表当時は純アルミのCNC製だったが、軽量化(と強度アップ?…Al-Mg合金は実用金属の中で最も軽量で比強度が最大の合金とのこと)のため却ってコストが掛かるこの製法に変更されたらしい。
前面パネルはマットブラックとマットシルバーの二種類有り、いずれも中間フレームはマットブラック・背面パネルはマットシルバー。
この着色方法も元はアノダイズ(アルマイト)処理だったのが、こちらはコストダウンで塗装になったとか。
個人的にはコストを掛けるポイントが逆に感じる。
多少重くなる程度ならCNCの方がキッチリしていて良いし、アノダイズ処理なら塗装に比べて強くて綺麗…なのでこの製法変更は非常に残念。
実際、塗装の粗さ(ムラ、剥げ、擦れ)に対する不満はフォーラムでもチラホラ見掛け、ユーザー自身でアノダイズ処理を施したという事例も有った。
前面

ディスプレイ(上の写真ではカバーで覆っている)は5インチIPS/HD720P(1280×720 16:9)。
細かい文字も見易く、発色も割と良いと感じる。
ただ、使用を想定していたアプリの一部(WSJT-X、等)では縦の解像度が足りず、ウィンドウ下部のボタンが画面外へはみ出すため操作出来ないのが残念。
MacBookで使用している「QuickRes」のような、ディスプレイの物理解像度より高い解像度を擬似的に実現するアプリが有れば…と探しているものの、Raspberry Pi用パッケージはもちろんLinux用も見当たらず。
キーボードは最小7×7mmのゴム製キートップでやや強めのクリック感、小さいながら隣のキーとの間隔が有り、本体を両手持ちして親指タイピングするのにちょうど良い。(200LXを思い出す。)
フルキーの上には小さなトラックボールと操作ボタン(L/R)、ゲーム用コントローラーを模したカーソルキーとボタン(Y/B/X/A)が配されている。
キーボードにはバックライトが装備されて二段階(消灯ー点灯ー明点灯)に明るさを調整出来る。
尚、一部のキー(複数)が特に明るく点灯するがフォーラムを見ると仕様らしい。
トラックボールも直径Φ6mmと極小ながらも意外と操作性が良く、大きな移動も細かい移動も問題無し。
カーソル移動に加えて、【FN】キーを押しながら操作すると上下にスクロール出来る。
(有志が開発したキーボード用カスタムファームウェアに入れ替えると左右のスクロールも可能になる。)
背面

中央より上側には折り畳みのワイヤースタンドが有り、未使用時には上の写真の様に収納される。
下側の大きな出っ張りは内部にバッテリーが収まるため。
バッテリー(18650×2本)は本体で充電出来、交換する際には背面パネルを外して行う。

折り畳みスタンドを立てると程良い角度で傾斜するが、キーのサイズが小さくクリック感がやや強めなため、この状態で打鍵するのは少々心許無いかな。(打鍵した際の力が強いと押されてスタンドが倒れそう。)
側面

各種のポートが並ぶ。
左から、USB-A(2.0)、USB-C(充電・給電専用)、micro-HDMI(ディスプレイ出力)、Φ3.5mmミニジャック(ステレオ音声出力)。
データ通信で使用出来るUSBポートが一つだけというのは物足りない…そう感じるオーナーが少なくないようで、USBハブを内蔵するカスタム事例やノートPCに直結出来る小型のUSBハブを装着している事例を見掛ける。

本機は非4Gモデルのため、内蔵された拡張モジュールの各種インタフェースが配される拡張ポートには写真のようなブランクパネルが装着されている。
他に4Gモジュールに対応したヘッドセット用開口部付きパネルも付属している。
サードパーティ製のGPIOモジュールやUSBハブモジュールにはそれぞれ対応したパネルが添付されており差し替えて使う。
また、この部分に装着するWi-Fiアンテナマウントの3Dプリントデータ(有志作成)も幾つか公開されている。
内装

中間フレームの前面側(上の写真では裏側)には液晶ディスプレイとキーボード、背面側にはCM4モジュールなどボード類とバッテリーが実装されている。
前面と背面は凹凸が有るもののシンプルな構造なので、ユーザーが3Dプリンターで作成したカスタムプレートもいろいろ有る様子。(排熱ファンを組み込んだり、バッテリー交換が容易なように開閉出来る構造にしたり。)
上半分にはRaspberry Pi CM4やアダプタカード、メインボード、拡張ボード(本モデルでは部品未実装のブランク基板)、スピーカー×二個(拡張ボードの下)など。
下半分にはバッテリー(18650)ボックスが有る。
この部分を改造して板状の大容量リチウムバッテリーを搭載しているカスタム事例も見られる。

4Gモデルでは上半分の右端に4Gモジュールが実装される。
本機は非4Gモデルのため、写真のような何も実装されていないブランク基板が装着されており、基板の下に配されているスピーカー(一応ステレオ対応…上下配置だけども)への接続も兼ねている。
4Gは不要だし、このブランク基板はUSBを含む各種信号線の引き出しが容易なため、最初から非4Gモデルが希望だった。
今後、サードパーティ製の拡張モジュールに差し換える可能性も高い。
メーカーが回路図や基板パターン図、外観図などの情報を公開していることもあり、少ないながらもサードパーティ製の拡張モジュールが幾つか発売・発表されている。
現在は、通常のRaspberry Piと同等のGPIO I/FやUSBハブ、RTL-SDRモジュール(下記リンク先…RTC搭載など多機能)が有り、特にRTL-SDRモジュールには非常に期待している。

バッテリーボックスの右隣にはちょっとした空きスペースがあり、ここにRTL-SDRやUSBハブ、Ethernetモジュールなどを組み込んでいるカスタム事例も見掛ける。
狭いスペースに収めるため、いずれの事例もケースから基板を取り出し、コネクタを外してケーブルで直接接続するなどの加工を施している。
外装カスタマイズ
Wi-Fiアンテナマウント装着(技適対応アンテナ使用)



uConsoleのWi-Fi用アンテナは薄いシート状で、金属製ケース(中間フレーム)に直接貼り付けるため、接続・通信状態が良くないという評価が多い。(フォーラムでも良く見掛ける。)
そのため、アンテナシートとケースの間に非金属製のスペーサーを挟んだり、Wi-Fi用アンテナを交換するカスタム事例が多く、3Dプリンターで作られた様々なスペーサーやマウントが公開されている。
今回装着したマウントは下記のリンク先でデータ公開されているもので、マウント装着状態でスタンドを立てた場合にガタつかないよう、高さを合わせるため反対側に装着するカバーがセットになっている。
アンテナはRaspberry Pi CM4との組み合わせで技適取得されている純正品に交換している。
5GHz帯と2.4GHz帯の両方に対応し、中程で折れて45°と90°の角度で立てることが出来るが、結構長いため倒した状態でケースの凹部内に収納が出来ずはみ出してしまう。
見た目は今ひとつだけど…技適絡みを考えると止むを得ない…。
Raspberry Pi CM4は単体(基板上にアンテナパターン有り)や今回使用した純正アンテナとの組み合わせのみで技適を取得しているため、他のアンテナはもちろん、uConsoleとしての技適も取得されていないので標準のシートアンテナもそのままでは日本国内で使用できず、使用に際しては「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の手続きが必要になる。
海外では、倒した状態で凹部内に完全収納出来て電源スイッチにも被らない絶妙なサイズの折り畳みアンテナ(AliExpressなどで安価に購入出来る)を使用したカスタム事例(下記のリンク先でも)を見掛けて実に羨ましい。
日本国内で同じアンテナを使用する場合は前述の手続きが必要になり、非常に手間が掛かる上に僅か180日間の期間限定なのが難点。(せめて無期限なら…。)
電波を発する機器が技適を取得しているのなら、市販のアンテナであれば交換の自由を認めて欲しい。

uConsoleの上部に有るアンテナケーブルを通す開口部が割と大きいので(約10×2mm…右横にあるmicroSDスロットとほぼ同じ)、手持ちのUSB-A用ポートカバー(ゴム製)を加工してカバーを作った。
液晶ディスプレイカバー装着


ディスプレイが剥き出しなので(前オーナーによりアンチグレアタイプの液晶保護フィルムは貼られているが…)、万が一の破損や傷が心配。
とはいえ、ケースやスリーブだと使う際にその都度出し入れが手間になる。
それならカバーをすれば良いじゃないか…と前出のアンテナマウントを探した際に併せて見つけたのが、下記のリンク先でデータ公開されているディスプレイカバー。
前面パネルを固定しているネジを長い物に換えてヒンジ部分を共締めして装着する。


このカバーは保護目的だけではなく、シェードとして陽光や照明などの直下での視認性向上にも役立つ。
コーナーガード装着

隅(丸まっているので角とは言い難い)は気を付けていても接触し易い箇所なので保護をしておきたい。
フォーラムの或るスレッドでコーナーガードが紹介されていた。(下記リンク先でデータが公開されている。)
尚、公開データには上部の左右隅用も含まれているが、Wi-Fiアンテナマウントとカバーがコーナーガードも兼ねているため使用していない。
バッテリー収納部にガードカバー装着

背面パネルはバッテリー収納部が大きく出っ張っていて置いたりした際に接触し易い。
この部分を保護するためのカバーも上記のコーナーガードと併せてデータ公開されている。
折り畳みスタンドに保持カバー装着

元々は背面パネルの中央部に締められたネジの頭に引っ掛けるようにして折り畳みスタンドを保持していた。
展開(スタンドを立てる)・保持(スタントを倒して収納する)の際にはスタンドを強く引っ張ってネジ頭を避ける必要が有り、結構な力が必要なため片手での動作はかなり厳しい。

この保持カバーをスタンドに装着することでネジが無くても背面パネルの出っ張りに保持されて、軽い力で容易に展開・収納が出来る。
こちらも前出のコーナーガードと併せてデータ公開されているもの。
空いたネジ穴はイモネジ(M4)を嵌めて塞いでいる。
折り畳みスタンド固定軸にナイロンワッシャー装着

折り畳みスタンドの固定部分で、スタンド(金属製ワイヤー)とケースの間に僅かな隙間が有り、若干のガタつきが感じられたため、スタンドをケースの間にナイロンワッシャーを装着した。
スタンドはメッキされているとはいえ塗装面に直接触れて擦れるのも避けたかった。
ガタつきが無くなったことに加えて、スタンドの移動(回転)に少し抵抗が増えることで展開した状態で持ち上げてもグラグラ動くことがなくなった。
背面パネルにヒートシンク装着

本機はファンレスでRaspberry Pi CM4の各発熱部分はサーマルパッドを介して背面パネルに接触し放熱している。
背面パネル・中間フレーム・前面パネルは全て金属製なので、いわば大きなヒートシンクになっているおかげで通常使用ではさほど高熱になることは無い。
とはいえ、RTL-SDR BLOG V4で暫く受信を続けるなど重めの負荷を掛けていると結構発熱し、背面パネルが温かい以上熱い未満くらいになる。
背面パネルの上側の凸部分(真下にRaspberry Pi CM4が有る)にヒートシンクを装着するカスタム事例を見掛けて、気休めかもしれないけれど取り入れてみることにした。
使用したヒートシンクはSSD(22100)用で縦横厚さ(22×100×6mm)がちょうど良く、熱伝導性が高い純銅製でグラフェン加工の物を選択。
この独特なフィン形状もお気に入り。
付属のサーマルパッドで貼り付けているけれど、剥がれ落ちることも無く結構しっかり貼り付いている。
パネル固定ネジを交換

元々使用されていたネジ(M4×6mm)は低頭六角穴付きで自分でも好みの種類だけど、頭が少し高いのと、艶有りで本機の外観(マットブラック…艶消し)と今ひとつ合わないため、外装部分のみ手持ちの極低頭六角穴付きで艶消しのネジ(M4×6mm)と交換した。
尚、前面パネル上部の二本と背面パネル上部の二本はWi-Fiアンテナマウントやディスプレイカバーのヒンジを共締めするため長い物(M4×8mm)を使用している。
【検討中】拡張ポートにメッシュパネル装着

ボディに開口部が殆ど無く内蔵スピーカーからの音が若干籠りがちなため、拡張ポートを活用すべくブランクパネルからメッシュ状パネルへの交換を検討している。
音の出の改善に加えて、内部の排熱向上も少しは期待出来るかも。(一方で埃などが入り易くなるという懸念も有るけれども…。)
このパネルはシンプルな造形なので拡張ポート周りを実測して自ら設計・プリントしてみたが、艶有りでプラスチック感が強い(PLA+)ためuConsoleのボディ(マットブラック)と今ひとつ合わず…。
実際に交換する場合はPA12で作成したい。
3Dプリント作成品の染色
外装カスタマイズで使用した3Dプリント作成品の内、アンテナマウント/ディスプレイカバーとヒンジ部分/コーナーガードは3Dプリンタ導入前(昨年11月)にDMM.makeへ作成を依頼した。
その頃はuConsoleが公式ショップで即納だと早とちりしていたため、先行してカスタマイズ用の部材を揃えておこうと。
尤も、使用素材のPA12はその後導入した3Dプリンターでは使用できないこともあり、結局は作成を依頼したと思うけれども。
※マットブラックに合う艶消しでザラザラした鋳造金属風の質感と強度からPA12を選択。
上記以外のバッテリー収納部カバーと折り畳みスタンド保持カバーは、その後導入した3Dプリンターで作成…こちらは背面で目立たず、マットシルバーとの組み合わせでは質感的にPA12でなくても良いのでコストと納期を考えて。
ちなみに、前述の拡張ポート用メッシュパネルもPA12を使用したいのでDMM.makeへ依頼する予定。
PA12での作成品はかなり明るめのグレーなので、uConsoleのマットブラックに併せて黒色に着色する必要がある。(作成依頼時にブラックも指定出来るが二倍近い価格になり、またディスプレイカバーのような大きな物は不可。)
最初はスプレー塗装を考えたが、PA12の様なナイロン系素材は塗装が難しいと知り、染色にトライしてみることにした。

調べてみると手順は意外と簡単で、水20に対して染色剤1の割合で混ぜて適温(PA12の様なナイロン系だと50℃半ば)に温めた中に対象物を暫く漬け込んでおくだけ。
今回のように単に黒く染めるだけなら染色剤の割合や温度、時間はさほど厳密でなくても良いみたい。
ただ、中で重なったりするとムラになるため、入れる数量や配置(密度)は気を付ける必要が有る。
染色中は強いケミカル臭がするため、締め切った室内での作業は避けたほうが良さそう。(作業中は窓を少し開けて換気扇も使った。)




写真では光の加減や露出の違いによる色合いの違いが有るものの、実際の物はムラや色の差違も無く綺麗に染まっている。
PA12は鋳造金属っぽい質感が気に入っている。
不思議なことに、染色前に比べて染色後は柔軟性が増した様に感じられる…多分に気の所為だと思うけれども。(染色…煮ることで何か変わるのか?)
ちなみに、染色前・染色後の写真がそれぞれ二枚に分かれているのは作業した時期が異なるため。
RTL-SDRで受信環境構築

uConsoleの内部にRTL-SDR(USBスティックタイプの中身)を組み込んで単体の受信機として完結しているカスタム事例を見掛けてuConsoleへの興味が大きく再燃し、ついには入手に至ったので、ハード的な改造はさておき受信環境を構築したい…というのが一番の目的。
uConsoleを入手する前にRaspberry Pi 4(ソフトはSDR++)とRTL SDR BLOG V4で受信環境をセットアップしていたおかげでuConsolでは特に手間取ること無くセットアップすることが出来た。
- 上記リンク先(RTL-SDR BLOG V4 USERS GUIDE)の「Linux (Debian)」に記載された手順に従ってドライバのインストールを行う。(V3以前のドライバは使用出来ない。)
- SDR++のインストール(ビルド)手順は下記のリンク先を参考にさせていただいた。
アンテナはYouLoop改(エレメント長を二倍の全周4mに延長)と303WA-2を使用し、中波~短波~FM放送を一通り聴いてみた。
中波と短波は、同じアンテナを使用した他の受信機(IC-7200、KiwiSDR、Malahit DSP2)と比べても大きく引けを取ることは無く、なかなか優秀。
FM放送についてはアンテナの対象範囲外にも関わらず割と良好で、今まで受信できなかった県内唯一(隣市)のFM補完放送も受信出来た。
また同様にエアバンド(VHF)やマリンバンド(国際VHF)も弱いながら受信出来、アンテナ次第ではかなり大化けしそうな感じ。

先に使っていたRaspberry Pi 4はファンレスで金属製ケースを使って放熱しているため、RTL-SDRで暫く受信をしていると発熱でケースが結構熱を帯びてくる。
RTL-SDR用クーラーのブロワファンからの排気が結構強く、これをケースに当てれば放熱を向上出来るのでは?…と試してみたところ、CPU温度が3~4℃ほど下がった。
uConsoleもファンレスで金属ケースを介して放熱している。
それなら、後付けしたヒートシンクに向かって横から風が流れるようにRTL-SDR用クーラーを横に並べて置けば同様の効果が得られるかも…というのが上の写真。
こちらは更に低く、5~6℃ほどのCPU温度の低下を確認出来た。
一方、RTL-SDR BLOG V4自身は以前の記事でも書いたように熱を帯びた感触は無く、むしろひんやり感すら有る。
クーラーの効果に改めて感動。
LocalSendインストール(Snap経由)
普段、WindowsPCとMac/iPhoneの間でファイル(主に画像)を遣り取りする際に常用しているのが「LocalSend」というアプリ。(MacとiPhone間も純正のAirDropに加えて最近はLocalSendを使っている。)
簡単な操作で大容量/大量のファイルを高速に転送出来るので実に便利。
注意点としては、転送元と転送先の機器は同じWi-Fi(同一のSSID)に接続する必要が有る。
自宅で使っていた(最近入れ換えた)Wi-Fiルーターは5GHzバンドが二つ有るが(異なるSSID)、それぞれに接続された機器間で転送しようとしても互いに相手を認識出来ず、結構悩んだ覚えがある。
他にLinux版とAndroid版が有り、今回uConsoleにもLinux版をインストールした。
Linux版はFlathub/Nix/Snap/AURといったパッケージマネージャー経由でインストールするが、その中からSnapを選択。
Raspberry Pi向けにSnap自身のインストールから分かりやすく説明されている。
インストール後、試しにWindowsPCとiPhoneから画像ファイルを転送…OK。