メインPCを新調、左手デバイスも新調

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Last Updated on 2025/09/07 by りょう

STREAM DECK +の下に有る小箱がメインPC(MINIS FORUM UM790 Pro)

前メインPC

絶不調…高負荷・高発熱でもないのに突然シャットダウン…

前メインPC(MINIS FORUM NPB7)

これまでメインとして使用してきたPC(MINIS FORUM NPB7…i7-13700H/32GB/1TB)が、さほど高負荷・高発熱状態でも無いのに突然シャットダウンする、Windows Update直後にはブルースクリーンになったりログイン出来てもデスクトップが表示され始めると再起動する(何度か繰り返すと収まる)、など挙動不審を通り越して超絶不調になってきた。

購入は2023年7月、転居前はさほど使い込んでいなかったが、同年11月の転居後は複数のディスプレイを接続し、FT8運用やフォトレタッチ、ブログ執筆などで結構使い始めたものの、この頃は特に目立った不調は感じられなかった。

暫くしてM5Stack/StickCに触れるようになり、とあるコードをビルドしようとした際に突然メインPCがシャットダウンした。
割と大きなコードだし、他にも多くのアプリ(特に参照用として開いていたWebブラウザのウィンドウやタブ)を立ち上げていたので負荷が高かったのだろう…と考えて、常駐物を除いて他のアプリを起動せず、画面一枚に収まるような短いコードで試しにビルドしてみたら…またもやシャットダウン。
直前に確認したCPU使用率とコア温度はいずれも低く、高負荷・高発熱が要因とは考え難い。

その後、3Dプリンタを導入してBambu Studioを使うようになり、シンプルなモデルをスライスしようとしたらシャットダウン…この時もCPU使用率とコア温度は特に高くはなっていなかった。
複雑な造形のモデルだと読み込んだ時点でシャットダウンすることも頻発した。
結局、Bambu StudioはMacBookPro/13で使用するようになった。

ちなみに、FT8の連続運用時やWindowsUpdateなどCPU負荷とコア温度が結構高くなっても全く異常が無いケースも有る。(万が一WindowsUpdate中にシャットダウンしたら本気で洒落にならないけれども。)

要因探し

Windowsは?

Microsoftが提供している「PC正常性チェック」アプリで調べてみたが、特に異常は検出されなかった。

メモリ/SSDは?

メモリはcrucial/DDR5-4800 16GB×2、SSDはKingston/PCIe 4.0 1TBでアクティブクーラー装着

こちらもWindows11標準機能の「メモリ診断ツール」と「ディスクツールのチェック機能」で調べてみるも異常は検出されず。
いずれも信頼性の高いメーカー品なのでまず問題無いとは思うけれど…交換チェックも対処として検討。

BIOSは?

WIndows11の「システム情報(msinfo32)」でBIOSのバージョンを確認すると「Ver.0.13(2023/7)」…Ver.1.00未満ということでかなり古いのでは?(購入時点では最新版。)
自分的にはVer.1.00未満のハードやソフトは製品として出すには見合わない試作版・βバージョンという認識なので一気に怪しくなってきた。

メモリやSSDの交換チェックは最後の手段として、先ずはBIOSのアップデートを試してみよう。
アップデータと併せて、Windowsの再インストールが必要になった場合に備えて必要なドライバも探しておこう。

BIOSアップデートにより大幅に改善

メーカーのサイトで探したところBIOSのアップデータとWindows環境で必要なドライバー類一式が提供されていた。(下記リンク先:「NPB7」で検索。)
※最新版は2024/5公開のVer.1.01だがサイトではVer.1.1と誤記されている。

UEFI起動用USBメモリの作成方法やアップデート手順についてはメーカーサイトでは見付けられなかったが、有志により下記のリンク先に詳しく纏められている。(MINIS FORUM UM790proとNPB7について記載。)
BIOSのアップデータもこちらで入手出来るが、提供されているのは1.01(今回適用した最新版)と0.14、0.12で、自分のNPB7に入っている0.13は欠番…もしかして問題有りで公開停止のバージョンだったりして。(メーカーサイトでは最新版のみ公開。)
また1.01に添付のリリースノートによると1.01の前には1.00も有ったが(その前が0.14)…こちらも欠番になっている。

入手したBIOSアップデータと上記リンク先で入手出来るEFI/BOOTファイル(BOOTX64.efi)をUSBメモリの指定フォルダに格納して準備完了。
後は上記リンク先の手順に従ってBIOSの設定変更とアップデートの適用を行う。

無事アップデートが完了したところで、早速高負荷チェック。
以前だとBambu Studioで読み込もうとしただけでシャットダウンしていた複雑な造形のモデルを開いてみる…全く問題無く表示出来て、移動・回転・拡大縮小やオブジェクト追加などの操作をしても異常無く、スライスも正常に完了。

暫く停止していて結構溜まっていたWindows Updateをまとめて適用してみる…時間は掛かったものの普通に完了し、その後の起動とログインも全く問題無し。
以前だとWindows Update時にはコア温度が結構高くなっていたが、温度の上昇が緩やかで負荷が落ち着いた際の温度低下が速い。
BIOSのアップデートにより冷却ファン制御が大幅に改善されたのだろうか。

ChatGPTで経緯を添えて尋ねてみると下記の見解だった。

Bambu Studio読み込み時のシャットダウン解消
→ 電源管理(VRM制御や過熱時の動作)が安定化した可能性大。

全体的にコア温度の上昇が緩やかに
→ 冷却ファンの制御テーブルが最適化され、温度の「先読み制御」が効いている。

高負荷後の温度低下が速い
→ ファンカーブが積極的に制御されるようになった(アイドル戻りが速い)。

ちなみに、このNPB7には下位モデルのNPB6(i7-13620H)とNPB5(i5-13500H)が有り同時期に発売されたが、NPB7だけ他モデルより早く販売終了していた。(現在は全モデルが販売終了。)
公式には販売終了の理由は明かされていないが、もしかするとi7-13700Hを使うには電源や冷却に無理が有ったのではないか?とも考えている。

BIOSのアップデートは新メインPCに入れ換えて環境構築や主要データの移行が一通り完了した後で実施した。
万が一、初期化(Windows再セットアップ)が必要になった場合を想定してのことだけど、もし先にBIOSアップデートで復旧していたらメインPCの入れ換えは無かったかもしれない。(費用もだけど移行の手間を考えるとね…。)

新メインPC

新メインPC(MINIS FORUM UM790 Pro)
上に載せているのは左手デバイス(STREAM DECK +)

次期メインPCもコンパクトさを優先してミニPCのカテゴリ。
選定時には未だ前メインPCの不調が解決していなかったので、同じPCメーカー・同じプロセッサメーカーは避けたい気持ちも有ったけれど、スペック/拡張性/価格/デザインで選ぶと候補が限られてくる。

結局、同じPCメーカーでAMDプロセッサの「MINIS FORUM UM790 Pro…Ryzen 9 7940HS/64GB/1TB」を選択。
前メインPCで用いられていたプロセッサより消費電力が大幅に低くなったことで同程度(120W)の電源でも余裕が大きく、プロセッサやSSDなどを含めて全体的な冷却性能もかなり向上していることも大きな選択理由。
ちなみに、ACアダプタは同程度の出力ながら半分以下のサイズに小型化されている。

この機種も発売当初は色々と不具合が有った様子(ユーザーレビューやコミュニティ投稿など)だけど、今は改善・改良されている模様。
尚、BIOSは最新版だった。

USBハブも併せて新調。
USB-A 3.2ポートが2つ以上とそれぞれ独立したSD/microSDカードスロットといった必須条件を満たし、有名メーカー品ながら手頃な価格(購入時3千円台半ば)と外装の質感・デザインの良さで選んだのがこの製品。
SD/microSDカードスロットはDDR200対応で高速、両スロットの同時使用が可能。
更に4K@60HzのHDMIポートも一つ装備されている。

外装はカードスロット面を除いた5面が一体成型のアルミ製で、削り出しのような精度の良さと梨地仕上げの質感が非常に良し。
但し、底面も上面同様に湾曲した形状で、滑りやすい机上などに置いた場合は接続したケーブルに引かれて容易に動いてしまうため、底面の四隅に手持ちのゴム足を貼りつけた。

ケーブルの引き回し

USB-CのL型変換コネクタと短延長コネクタを組み合わせてケーブルを横方向に出している
3Dプリントで作成したケーブルクリップで束ねている

UM790 ProのUSB-C(USB4)ポートは前面に有る。
頻繁な着脱には便利だけど、ディスプレイやUSBハブ/ドッキングステーションなど接続したままにする場合は手前に伸びるケーブルが少々邪魔になる。

USB-CのL型変換コネクタや短延長コネクタを組み合わせて、なるべく手前側への出っ張りを減らしてケーブルを横向きに出すようにした。
ケーブルも曲げた状態で形状を保持できるナイロン編みシースの物を使用している。
更に、二本のケーブルは3Dプリントで作成したクリップで束ねてバラけないようにしている。

ヘッドホン端子とリセットボタンホールが塞がるけれど、前者はまず使わないし、後者も必要な場面では一度全ての接続を解除するので影響無し。

左手デバイス…Elgato STREAM DECK +

メインPC新調と併せて、以前から興味が有った左手デバイスを導入した。
複数のダイヤルコントロール(エンコーダー)と情報表示されるタッチパネルの搭載に惹かれて「STREAM DECK +」を選択。

ボタン数は8個と控えめながら、複数のページに分けることで多くの機能を持たせることが出来るため不足感は無い。
更にはそのページ間移動をタッチパネルのフリック操作で行えることから、他機種のようにページ移動用にボタンを割り振る必要が無い。(プロファイルの切替や階層が有るフォルダ移動の場合は必要。)

早速、良く使うアプリやWebサイトの起動、Wordpressの編集用ショートカットなどをボタン登録して便利に使っている。

ダイヤルコントロールは今のところ音量調整程度にしか使っていないがアプリや出力先毎に直接操作出来るため非常に便利。

前メインPCの今後は?

BIOSアップデート後に、以前では不可だった処理(シャットダウンしてしまう)をいろいろ試してみて、全く問題無く安定稼働している。
これならWindowsシステムやメモリ、SSDは特に問題無しと判断しても良いだろうか。

それなりのスペックを持ち、このまま隠居させるのも勿体無いので何か活用先を考えよう。

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