uConsole … アクティブクーラー内蔵、カスタムリアパネル装着

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Last Updated on 2025/09/07 by りょう

アクティブクーラーを内蔵しカスタムリアパネルを装着

uConsoleのリアパネルにM.2-SSD用ヒートシンクをサーマルパッドで貼り付けて冷却効果の向上を図っていたが(元々リアパネル自体がヒートシンクを兼ねている構造)、AIO拡張ボードのRTL-SDRで長時間受信したり、IC-705とWiFi接続してFT8で連続運用をしているとコア温度が結構高くなる。

冷却効果の更なる向上として、ヒートシンクの代わりにRaspberry Pi 5用のアクティブクーラーをリアパネルに熱伝導両面テープで貼り付ける対処方法を考えてみた。
ファンの電源は側面のUSB端子から給電し(ファンの電圧が+5VのRaspberry Pi 5用を想定…4用はファンの電圧が+12V)、USBコネクタに超小型スイッチを内蔵して手動でOn/Offする。
アクティブクーラーのファンに触れないようにワイヤーフレームに装着するガードを作成した時点で…やっぱりリアパネル経由の熱伝導は効率が落ちるし、アクティブクーラーが剥き出しなのも不安で見た目も今一つ…と思い直して見送り。

それなら…と、Raspberry Pi CM5用(CM5用の理由は上述の通りファン電圧)のアクティブクーラーを直接装着し、併せて、完全にカバー出来るようなリアパネルを3Dプリントで作成し換装することにした。
ファンの電源はAIO拡張ボード上の内部向けUSB端子から給電し、On/Offはヒートシンクに貼り付けたサーモスタット(サーマルスイッチ)で自動切り替え。

尚、アクティブクーラーやヒートシンクの固定ネジ位置はCM4/CM5で同一のため、チップ接触面が平面(チップ個々の出っ張りが無い)であれば問題無く相互に流用出来る。

アクティブクーラー

使用部材

アクティブクーラー関連の使用部材
ファンの電圧は+5V、上面から吸気しヒートシンクに沿って左右二方向に排気(送風)する
チップ接触面は平面のため、CM4/CM5でのチップの配置や厚さの違いを吸収出来る
Raspberry Pi CM5用アクティブクーラー

ファンの電圧が+5Vで、チップ接触面が平面になっている(チップ個々の出っ張りが無い)製品は三種類ほど見付けることが出来た。
他の二製品はいずれもブロアファンが使用されていて送風が一方向(二枚上の写真では左側のみ)のため、軸流ファンを使用し左右両方向に送風する本製品を選択した。
リアパネル側から見てCMの右真横にAIO拡張ボードが有り、送風によるRTL-SDR関連チップの冷却も期待出来る。

サーモスタット(サーマルプロテクター)

ファンのOn/Off制御に用いる。
通常時Off(ノーマリーオープン)で、45±5℃を超えるとOnになり、33℃を下回るとOffになる。
Raspberry Piのスロットリングは概ね80℃であり、最高でも70℃を超えないようにファンを始動したい。
アクティブクーラーに装着して温度検知するので、ヒートシンクによる温度低下を考慮し、更に早期冷却を優先して、このOn温度のモデルを選定した。

コネクタ(アクティブクーラー側/AIO拡張ボード側)

AIO拡張ボードの内部向けUSB端子を用いる場合は、JST PH 2.0mm コネクタの4ピンが適合する。
アクティブクーラー側は、ファンから出ている線はピン嵌合には細すぎる・サーモスタットから出ている線は逆にピン嵌合には太すぎる…というわけで、ピン嵌合済みの線を接続して使用。

作成

アクティブクーラー(ファン)、サーモスタット、コネクタを接続

ファンは4線式でPWMとTachは使用しない。
USB端子【+5V】⇒ ファン【+5V】⇒ ファン【GND】⇒ サーモスタット【①】 ⇒ サーモスタット【②】⇒USB端子【GND】

サーモスタットは金属外装のためカプトンテープで絶縁して、熱伝導両面テープでアクティブクーラー(ヒートシンク)に貼り付ける。
サーモスタットには絶縁スリーブが装着されているが割と厚く、熱伝導性やカスタムリアパネルへの収まり具合を考慮してカプトンテープに置き換えることにした。

uConsoleに内蔵

uConsoleに内蔵したアクティブクーラー

内部スペースの高さが増したので、AIO拡張ボード上のRTL-SDR関連チップ(RTL2832U、R860)にもヒートシンクを装着した。
アクティブクーラーからの風がこのヒートシンクを通ることで冷却効果が期待出来そう。

カスタムリアパネル

使用フィラメント:eSUN PLA+ オリーブグリーン(リアパネル)/ブラック(Raspberry Piロゴ)
大量のサポート材を取り除いた内側も割と綺麗

アクティブクーラーを内蔵するため、オリジナルのリアパネルよりも内部の高さを増したリアパネルを作成する必要が有る。
幸いに有志によりパッシブクーラー対応のカスタムリアパネルの3DPデータが公開されていたので、ベースにして様々な変更を施した。

変更箇所

クーラー用開口部
アクティブクーラーを完全収納し、グリルを追加

元データではパッシブクーラー(ヒートシンク)を想定しており、リアパネルからヒートシンクの表面が露出する造りになっている。
uConsoleにRaspberry Pi CM4/5を取り付けるアダプタボードはノートPCのメモリのように上部一辺のスロットと左右のバネ式レバーでメインボードに保持されるため、上方向からの圧力に余り強い構造ではない。(純正リアパネルであれば外的圧力から保護され、適切な厚さのサーマルシートを介した熱伝導時には程良い押し付け力になる。)

また、アクティブクーラーでは回転するファンに指先などが触れたり巻き込まれたりしないように保護するグリルも必要。
このため、アクティブクーラー全体が完全に収まる高さにして、且つ、吸気を妨げないグリルを付け加えた。

使用したフィラメントはPLA Plusなので耐熱温度を考慮してヒートシンクがリアパネルに触れないよう周囲や高さに余裕を持たせている。
とはいえ、ファンが稼動していればそこまでの高温には至らないので仮に接触しても問題無いと思われる。(むしろ、接触に因る振動や騒音の増加を回避するという目的が大きい。)
下側(上の写真では手前側)はサーモスタットも無理なく収まるように空間を大きめにしている。

側面に通気口を追加
左側面の通気口
右側面の通気口

内部の空気の流れを向上させるため左右に通気口を追加。
アクティブクーラー(ファン)からの風がAIO拡張ボードにも流れてくれれば冷却効果が期待出来る。

ワイヤースタンドを畳んだ際の嵩上げ
ワイヤースタンドの嵩上げ

アクティブクーラーを内蔵するために厚さが増したことにより、ワイヤースタンドを畳んで置いた際にリアパネルが直で接してグリルを塞いでしまう。
リアパネルと設置面の間を空けるため、畳んだ際のワイヤースタンドの高さを嵩上げしている。
尚、ワイヤースタンドは畳んだ際にリアパネルに程良くパチンと嵌り、畳んだ状態から勝手に外れることは無い。

バッテリースペースの拡張(高さ上げ)と厚さ増し
バッテリースペース内部の高さを増し、併せて底面の厚さを増した

バッテリー(18650)のサイズ差なのか、元データではリアパネルを装着した際にバッテリーと接触して中間フレームとの間に隙間が出来てしまったため、グリルの高さに合わせる感じで内部の高さを増した。
また、元データでは底面(上の写真では上面)が押すと撓むほど薄かったので、保護性強化として厚さを増すことにした。

Raspberry Piのロゴを追加
Raspberry Piのロゴを追加

グリルの右側が少々殺風景だったので、Raspberry Piのロゴ(公開データ)を追加し、別色(ブラック)でプリントした。

Clockwork Piのロゴも入れたいけれど…公開データは無さそう?

その他加工

ゴム足装着
ゴム足装着

滑り止めと保護のためゴム足(というよりもゴムシート)を装着。
ワイヤースタンドを折り畳んだ状態と立てた状態の両方に対応するため、後ろ(下)側に回り込むような形に。
見た目はちょっと手抜きっぽいけれど効果は大きい。

使用感

FT8運用中

FT8運用時は発熱量が増し、以前はコア温度が60℃を超えることも珍しくなかった。
アクティブクーラー装着後は、コア温度が50℃台半ばを超えた辺りでファンが始動し、40℃台後半~50℃台前半に留まっている。
側面に追加した通気口からは生温い風が感じられて空気の流れも良さそう。
(寒い時期には指先を温めるのにも役立つかも。)

オリジナルと異なりリアパネルをヒートシンク代わりにしないので、過剰に熱を帯びることがなく素手で持ったり膝の上に置いて長時間使っていても熱くならないのが良い。
また、リアパネルの厚さが増したことで手持ちした際のホールド性が良くなったことも大きな効果。

ファンの回転数制御をしていないため稼動時はフル回転になるが音(音量・音質)は特に気にならない。
また振動は有るものの微弱なため特に感じず、リアパネルなどシェルに共振する感覚も無し。

肝心のバッテリー消費について…IC-705とWiFIで接続し、且つ、PCからVNC経由で操作してFT8運用を一時間ほど連続で行なったところ、バッテリー残量は約90%から約60%へ低下。
この間、約8割ほどの時間でファンが稼働していたが、思っていたほどバッテリーの消費は増していない。

他には…リアパネルがヒートシンクを兼ねていた時は、内部を弄るためにリアパネルを外すたびサーマルパッドを剥がすことになるので、サーマルパッドが劣化(粘着性や熱伝導性が低下)し易いという問題が有った。
アクティブクーラーを装着するとサーマルパッドは常に密着した状態のため劣化し難い。

副産物として、アクティブクーラーの開口部と側面(特に左側)の通気口を設けたことで、内蔵スピーカーからの音がより聴きやすくなった。

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