[RASPBERRY PI] USBデバイスサーバ強化(ラズパイ3B+⇒ラズパイ4B)

【この記事の所要時間: 454秒】

IC-7300とPCをワイヤレス接続するために、Raspberry Pi 3B+ベースのUSBデバイスドライバを試してみたところ、無事成功…なかなか良い感じで使えている。

なかなか良い感じなので、他にもワイヤレス化したいUSB機器が有るし、特にUSBメモリや外付けドライブなどを繋いでストレージサーバーとしても使いたい…なら最新のRaspberry Pi 4Bに置き換えてグレードアップすることにした。
ちょうど使っていない256GBのmicroSDカードも発掘したしね。
それに、久しぶりにミニコンピューターのセットアップを楽しみたいという気持ちも有る。

購入品

Raspberry Pi 4Bとケース

ラズパイ4Bでは、給電端子がUSB-C・映像/音声出力がmicroHDMIへ変更になり、ACアダプタの出力電流も3Aに上がったたため、3B+からの流用は出来ないが、幸いに手持ち品が有るので新規購入は本体とケース(Argon ONE Pi 4 Raspberry Pi Case)のみ。

Argonから、M.2 SSDを内蔵出来、映像/音声出力が通常のHDMIに対応した新型ケース「Argon ONE M.2 Case for Raspberry Pi 4」が登場している。
手持ちの空きSSD(無線用PCの修復に使おうと思っていた物)があるので、いずれ着せ替えるのも良いかな。

Raspberry Pi 4

厚紙の小箱というシンプルなパッケージ、底に簡単な説明書が同梱されている。
もちろん技適対応品。

搭載されたメモリの容量でいくつかのモデルが有るが、価格差はさほど無いため、大きいことは良いことだ~♪と最大の8GB搭載品を選択した。

Argon ONE Pi 4 Raspberry Pi Case

ケース本体の他に、ポーチと組み立て用ドライバが同梱されている。
ケースは上下二分割になっていて、他にI/Fボードとネジ、ゴム脚、熱伝導シートが付属している。
トップケース(アルミダイキャスト製)の裏側には専用ソフトで制御(複数のトリガー温度とパワーを設定)可能なファンが装着されている。
ファンの右横に有る二つの凸部に熱伝導シートを貼り付け、ラズパイ4B上のチップ(SoC、メモリ)と結合し、トップケース全体を放熱器として使用する。
ラズパイ本体にI/Fボードを装着する。このI/FボードでmicroHDMI×2と音声出力を90°後方出しに変更している。
組み上げたボード類をトップケースに装着する。
内蔵FANの制御ボード隅には部品未実装のパターンが有る。
赤外線I/Fとのことで、未実装の赤外線発光器/受光器を取り付ければ、赤外線リモコン的な使い方が出来るらしい。
ミニPCやWi-Fiルータのようなスタイリッシュな外観。
I/Fは全て後ろにまとめられているので、設置する際にケーブルの引き回しが容易で見た目も乱雑にならず良し。
独立した電源スイッチが有り、別途専用アプリをインストールすることで、ログアウト後電源断/強制電源断/再起動が可能。
GPIOポートのカバー(アルミダイキャスト製)は磁力吸着でかなり強力に固定される。
各ポートの名称が記されているのは便利かも。
ロワーカバーは樹脂(ポリカーボネイト?)製。
半透明(スモーク)なのでボード上のLED点灯など確認出来、またWi-FiやBluetoothなどの接続も問題無し。
microSDカードの着脱も容易。
ラズパイ3B+(手前)との比較。
それほど大きくなった感じは無い。

セットアップと試用

ラズパイ自体のセットアップは既に経験済みだし、今は公式のイメージ書き込みツール「Raspberry Pi Imager」が有るのでかなり容易になったと思う。
USBデバイスサーバ「VirtualHere」のセットアップ(インストール、常駐設定)は公式サイトに詳しく記載されているので特に迷うことは無かった。
尚、VirtualHereのサーバアプリは有償(接続機器が1台だけならトライアルとして無償使用可能)で、ハードウェアに紐付けられているため、ライセンスを新規に購入する必要が有る。
ちなみに、ライセンス認証はクライアントアプリから行う。

セットアップ完了後、PC(GPD PC Max)のクライアントからサーバに自動接続し、接続しているIC-7300とGPSレシーバーもUSB機器として認識された。
その後、WSJT-XとRS-BA1(icom純正リモートコントロールアプリ)で以前(ラズパイ3B+ベースUSBデバイスサーバ使用)の通りに使えることを確認した。
構成と負荷が以前通りなので、ラズパイをグレードアップした効果は不詳だけど、今後接続機器を増やしたり、転送速度(USB⇒COMポートのボーレート)を上げた際に違いを確認出来るかな。

追記…転送速度を19200から115200に上げて、WSJT-XとRS-BA1での使用を確認。
いずれも問題無く、RS-BA1ではスペクトラムスコープの使用が出来るようになった。(USB接続でボーレート115200必須)