[Raspberry Pi] ロボットカー PiCar-Xを作ってみた

【この記事の所要時間: 52秒】

昨年末からラズパイ遊びが楽しい♪
RasPad3.0でタブレット(らしき物)を作ったり、そのRasPad3.0とIC-705の組み合わせでFT8運用環境を作ってみたり。

その後、ラズパイを使ってセンサーやLED、モーター、などのインタフェースを学ぶ電子工作キットを買って、いろいろ試してみたものの、単独や一つ二つのパーツを個別に動かすのではなく、まとまった物として動かしてみたい…という欲求が出てきた。
となると一番に思い浮かぶのがロボット…もちろん一から作るのは難しいので、出来合いのキットを作り、その上で様々な動きをプログラムで実現していく、という方向が良いだろう。

AmazonにはRaspberry Pi を実装して使う様々なロボットキットが並んでいる。
まず足回りの違い…ホイール/クローラー(キャタピラ)/多関節脚…どれも面白そうだけど手軽なのはホイールかな。
また是非とも欲しい機能がカメラ…実際に光景を見ながらリモート操作するのは面白そうだし、カメラからの映像を認識した自動運転なんてのも試してみたい。
もちろんカメラは二軸操作(パン/チルト)可能なことも優先条件になる。
他にはiOSへの対応も欲しいかな。

組み立てを完了したPiCar-X

そして選んだのがSunFounderというメーカーのPiCar-X
ホイールタイプで、二軸操作可能なカメラが搭載されていて画像認識(顔、色)も可能。
他に、一般的な超音波センサーとグレースケールセンサー(ライントレース走行などに必要)も装備。
iOSにも対応していて、グラフィカルで使い易そうなプログラミングアプリ(EzBlock Studio)も提供されている。
何よりもドキュメント(Web、英文)が豊富で分かりやすいことも大きな選定理由。
以前購入したRasPad3.0や電子工作キットもこのメーカー製で、いずれもWebで詳細且つ分かりやすいドキュメントが公開されている。

パッケージ

シンプルなパッケージ

パーツ一式

パーツボックスは三段構成で、それぞれ切り抜かれたスチロールに整理されて収められている。
これなら作成時にも雑多にならずに済みそう。

小分けにされた小物パーツ

ネジやスタンドオフ(スペーサー)類は種類毎に小分けされ、サイズと個数が書かれたラベルが貼られていて、迷わずに使えそう。
尚、ネジ類は個数に若干余裕を持たせている。(組み立て完了後に全種類で二個ずつ余った。)

ロボットHAT保護カバー(左)とケーブル結束チューブ

ロボットHAT(ラズパイに装着するモーターやセンサーなどのI/Fモジュール…単なるI/FではなくBluetoothトランシーバーや各種制御用チップも搭載されたラズパイと並んで第二の頭脳、音声送出用の小型スピーカも搭載されている)の保護カバーはストック(ロット)によっては付属していないとのことと、ケーブル結束チューブは欠品報告を幾つか見掛けたため、少々懸念していたけれど、幸いに両方共揃っていた。
結束チューブは代替品が容易に入手出来るものの、保護カバーの代わりを探すのも作るのも大変そうだしね。

付属工具

組み立てに最小限必要な工具(プラスドライバー、六角レンチ、ミニスパナ)が付属している。
最小限と書いた通り、ネジによっては別サイズを用意した方が安心して締め込める。

パーツリスト兼組み立て手順書

英文だけど簡単な文章で、図が豊富なので非常に分かりやすい。
若干戸惑うとしたらサーボのゼロイン(零位置調整)くらいだろうか。

組み立て

基本的な組み立て自体は付属の手順書を見れば問題無し。
ただ、今回は若干追加や変更した箇所が有るため、その調整(寸法合わせ)でちょっと掛かったかな。

フルカバータイプのヒートシンクを装着

最初はラズパイの主要チップ個々にヒートシンクを載せるつもりでいたが、背が高くてロボットHATの裏面に装着されているスピーカーと干渉する恐れがあるため、薄くて表面積が広いフルカバータイプのヒートシンクを装着した。
合わせて、ラズパイの下側にもカバープレートを装着。

スタッキングコネクタでGPIOコネクタを嵩増し

ラズパイとロボットHATの間隔が増したことで、そのままではGPIOコネクタが接続出来ないので、スタッキングコネクタを足して嵩増し。
付属のスタンドオフだと長さが合わなくなったため、他の部分も併せて手持ちのナイロンスタンドオフとナイロンスペーサーに置き換えた。
付属のスタンドオフは黒色だけど手持ちは白色…シャーシー自体が白色なのでこちらの方が合うかな。
ラズパイとヒートシンクの間だけは接触具合の関係もあってヒートシンク付属の真鍮製スタンドオフを使用している。

出来上がり

組み上がり、接続確認もOK…というわけで、早速iPad miniとペアリングしてEzBlock Studioに用意されているデモプログラムを使って動作確認…OK♪
今更ながらに各種センサーの精度(超音波センサーの測距、グレースケールセンサーの線検出、カメラの色や画像認識)とカメラの画質の良さに感心。
機能としては、音声系(音声合成TTS、効果音、BGM)・映像系(物体追跡、顔・色検出、線・段差)、なども有り、いずれもプログラムで容易に利用出来るため、いろいろ試すのが楽しみ。