[CC110] ボアアップキット&フロントスプロケット 購入

【この記事の所要時間: 613秒】

クロスカブに乗り始めてから未だ日が浅く(正味三ヶ月未満)、走行距離も未だ四桁kmに満たない(実際には700kmそこそこ)というのに、早くもボアアップに踏み切ることにしました。 ((クロスカブではないですが、カブの新車納車時に併せてボアアップを依頼したという事例を幾つか見掛けて、走行年数や距離は余り関係無いと感じました。))

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元々、パワーや高速性、加速性を重視して選んだバイクではありません。
なので、乗り始めた頃に実感した遅くて非力な点も、まぁこんなものかな…的に一応納得していたわけですが、慣らしを終える頃から段々と気になってきました。

それは、非力さに対する不満ではなく不安です。

自宅近辺は幹線道路・準幹線道路が多く、散歩や遠出に関わらず何処かへ行こうとすると、必ず速い流れに揉まれることになります。
直進なら大人しく道路の左端に寄って走っていれば他の車両は普通に追い抜いて行ってくれるので特に問題はありません。
ただ、右左折や分岐など多車線で車線変更したい時には流れに乗るだけではなく、充分加速して或る程度先行出来るパワーが必要になってきます。
つまり、非力なため思ったように走れない不安、余裕が無いため無理をしている不安、というわけです。

実際、そうした幹線道路では制限速度(60km/h)を10km/h〜20km/h上回った巡航速度が相場。
対してクロスカブでは車線変更等の加速で70km/h近くも出すとエンジンに結構無理をさせている感覚があります。
60km/hで巡航するのでさえ大きな振動や音のためか余裕が感じられません。

そんな状況を改善し、もう少し余裕を持って走るためにボアアップとフロントスプロケットの歯数アップを考えたわけです。
カブの特性や向き不向きは判っているつもりなので、ノンビリ走れる状況ならカブ本来の愉しさを感じています。
そこに少しの余裕が加われば更に乗って愉しいバイクになるかな…とね。

尚、デザインと積載性、弄り易さでクロスカブを選びましたので、他の車種…125cc超のスクーターやタイカブ(125cc)…への乗り換えは考えていません。
ちなみに、クロスカブを選んだ際に唯一残念だったのは、125ccじゃないこととガソリンタンク容量の少なさだけでした。

 

ボアアップキット(≒125cc)

エンデュランス hi-POWERボアアップキット(124cc)です。

クロスカブに対応したボアアップキットは、このエンデュランス製の他にSP武川からも出ています。
SP武川製は圧縮率が高く(ノーマル…9:1、エンデュランス製…11:1、SP武川製…13.2:1)ハイオク仕様、エンデュランス製はノーマルエンジンと同じレギュラー仕様。
パワー的にはSP武川製の方が上ですが、圧縮率が大幅に高くなることから各部への負担が大きく増すことや ((特にセルやキックスターターへの負荷が増すのか、始動性が低下した…というユーザーインプレを見掛けました。)) 、ハイオク仕様になる点から、やや穏やかなエンデュランス製を選びました。

プアな制動性能や車体剛性を考えても無理は禁物かと。

さて、オリジナルの108ccから124.5ccへのアップ。
僅か16.5ccとはいえ、元の排気量が小さいので上昇率は大きい…かな。

ピストン&シリンダー

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SPLピストンとSPLシリンダー。
ピストンにはWPC+MOS2加工なるものが施されているとのこと。
こういう方面には疎いのですが、軽く調べてみたところ…

  • WPC(Wide Peening and Cleaning / Wonder Process Craft)は、金属表面に気体と混合した微粒子を高速で衝突させて梨地処理・拡散処理・浸透メッキ処理を施すことで改質し、強度と機能を向上させる。
  • MOS2(二硫化モリブデンショット)加工は、 WPC同様に金属表面に気体と混合した微粒子を高速で衝突させて表面を改質する方法だが、微粒子に潤滑性の高い二硫化モリブデンを用いる。

だそうです。

シリンダーの表面に軽く触れるとサンドブラストを掛けたような感触がありますね。

添付パーツ類

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同梱のパーツ(シリンダーリング、ガスケット、他)は全てタイホンダの純正品です。
タイカブには125ccのモデルが有りますので、その補修パーツでしょうか。
ピストンとシリンダーもタイカブのパーツかな?

F.I.B(燃料補正装置)

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こちらはオリジナル?
SP武川のインジェクションコントローラーに比べて至ってシンプルな作りです。

説明書に記載された装着位置は、現行110カブやクロスカブではトップカバーと干渉すると思われるので、他の場所を探す必要がありそうです。 
まあ、ショップにお任せしましょう。

 

フロントスプロケット(15T)

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エンデュランス フロントスプロケット 15T(420サイズ)

クロスカブのフロントスプロケットは14Tでローギアードな設定になっています。
バイクの性格(想定用途)上、スピードよりもパワー(トルク?)を求めているのでしょう。

上の方にも書きましたが現状では60km/hを超えると振動やエンジン音が増して無理をさせている感がかなり強いです。
フロントスプロケットの歯数を増すことで同速度での回転数を下げれば振動や音を低減出来るのではないか?エンジンへの負担も下げられるのではないか?と期待しています。

加速性の低下については、急発進や急加速は殆ど無いので問題有りませんが、車線変更時等の加速への影響程度ですね。
登坂力の低下についても、今まで走った範囲では殆ど4速、下げても3速で充分でしたので、それぞれ1速下がっても大きな影響は無さそうです。
これらの点は排気量の増加で多少は補えるかな?

 

今後の予定

今週末にショップへ出掛けて作業の相談をする予定です。
実際の作業は、盆休み中か盆休み明け頃になりそう。
その前頃は盆休みのツーリングに備えての整備などでショップが混むでしょうから。

 

[note]【後記:2014/11/5】

実は、ボアアップキットもフロント(ドライブ)スプロケットも既に手元に有りません。
全く未使用のまま手放しました。

ボアアップ改造を請け負ってくれるショップがなかなか見つからず、ようやく見つかったショップも自宅から少々遠い(バイクで約一時間掛かる)ことと、作業スケジュールがなかなか取れないとのことで保留。
またフロントスプロケットも交換することによってチェーンカバー内部にチェーンが接触する場合も有ると聞いて保留。

保留している合間に、BRDエアクリーナーBOXへの換装効果が明らかに感じられるようになり、リア(ドリブン)スプロケットの交換でもかなり良い感じになってきたことと、ボアアップの必要性やデメリットを改めて検討し直して、ひとまず見送ることにしたわけです。
(via;[CC110] 実は密かにBRDスーパーエアBOX
(via;[CC110] ドリブンスプロケット交換(37T⇒35T)[/note]

 

[note]【後記:2017/4/22】

既にブログで触れたかもだけど、上の後記を書いたほぼ一年後の2015年秋に再び同じボアアップキットを購入し、新たに見つけたショップで作業をおこなって戴いた。

ボアアップ後の感想は…低〜中域のトルク感が増して、加速や高速走行に余裕が感じられるようになった。
元々かっ飛ばすような乗り方をしないのでアッサリした感想だけど、この余裕というのは心身の疲労軽減にも繋がるので、ボアアップの効果は大きいと思う。[/note]