FT8初交信♪

【この記事の所要時間: 541秒】

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無線環境が一通り整い、デジタルモードの追加手続きも完了し、FT8での受信をしばらく続けて、いよいよ交信ということで一昨日の夜からトライするものの…CQを出している局を呼んでも取って貰えない。
比較的強力に入る局でも駄目。
他の局との交信が始まれば「強い局が応答されたんだな」とまだ諦めもつくが、こちらが呼んだ直後にもCQが続くと「届いてさえいないのか」…と。
まぁ、出力僅か5Wだし ((FT-818NDの最大出力は6Wだけど、QRPの定義?慣習?から一段階下の5Wに設定。)) 、それ以上にアンテナの問題もあるし。

 

 

アンテナ難民

自宅は集合住宅(マンション)のため屋外に無線用アンテナを設置するとなるとベランダが唯一の空間。
巷のアパマン・ハムの方々は様々な創意工夫を凝らしてベランダに各種のアンテナを設置して無線を楽しんでおられる様子。

そうした創意工夫を参考にさせて頂いて自分も…と考えたが、マンションの管理規定が結構厳しくて、「ベランダ内への固定物設置不可(固定していなくても大型物は不可)」「建物外壁面から外への物品の突き出し不可」「ベランダ手摺への物品設置不可(布団干しも厳禁)」。
そして先日の管理総会で「BS/CSアンテナの設置不可」が追加されて更に厳しくなった。

いずれも防災(落下事故、避難障害回避)や美観の面から当然至極な規制なのでやむを得ない。
BS/CSアンテナについても、光接続で視聴出来るようになっているため必然性に乏しく、設置しているのは僅か数戸のためこれまでは黙認状態だった。
BS/CSアンテナが不可な状況でアマチュア無線のアンテナを設置できるはずが無い。

ベランダから突き出さず、ベランダ内に固定設置もしないアンテナ…となると難しい。
横幅が十分有ればロングワイヤーを張れるが、そこまでの余裕は無し。
短めのホイップアンテナなら簡易的なマウントベースを用いて設置出来るけれど、五面を壁に囲まれた(特に天井がかなり接近する)ベランダの中に置いても、飛び/受けは殆ど期待できないし、近隣(特にエアコン室外機)からのノイズの影響も気になるところ。

夜陰に乗じて運用時だけこっそり手摺を超えて突き出すことも考えたけれど、ルール違反(集合住宅での生活マナーにも反する)はしたくないしね。

このアンテナ設置の問題がアマ無線の開店休業を長く続けてきた最も大きな理由。

 

 

再び開店休業か!?

今回ほぼ勢いで実運用再開に向けて行動してきたわけだけど、やはりこのアンテナ設置問題が立ち塞がってきた。
今はとりあえずホイップアンテナ(RHM8B)を室内の窓際に仮置きしているが、飛びはもちろん、受けも音声とCWは殆ど聴こえず、デジタル(FT8)も閑散。
加えてノイズが酷くて、HF帯のローバンドからミドルバンドに掛けては常に強度S8前後のノイズで埋め尽くされている。

今回は(上記の制限に反しないようにして)ベランダに出してみたが、受信状況・ノイズレベルともに室内仮置きと比べて大して改善せず。
実は…こんな状況ならまたアマ無線を休止しようか…と本気で考えたこともあった。

ノイズに関しては、先日コモンモードフィルターの新規追加とパッチンコアの増設をしたことで大幅に低下した。

 

 

試行錯誤

無線環境の設定でも音声信号レベルの試行錯誤が続いた。
受信側(無線機⇒PC)は実際の通信をデコードしながらレベル調整出来るが、送信側(PC⇒無線機)が最初どうすれば良いのか判らず手探り状態だった。
調べてみると、WSJT-Xには「変調信号と同じ信号レベルの音声を送出する」機能があり、これで送出レベルの調整が出来そう。

早速、FT-818NDの出力を最小にして、使われていない周波数を選んで Tune をクリック。
PWRメーターの針が振れ、モニタリングしていた短波ラジオから音が聞こえてきたので、FT-818NDのALCメーターが振れない(目盛りが表示されない)ように、PCのスピーカーレベルとSCU-17のTXレベルを調整。

[tip]FT-818ND設定
・25 DIG MIC … 10
SCU-17
・RX LEVEL … 時計見立てで8時辺り
・TX LEVEL … 時計見立てで2時辺り
PC(Windows10)
・スピーカーレベル … 20
・マイクレベル … 20[/tip]

全体的に低めに設定している。

また、無線環境とPCを離すために、RaspberryPiをUSBデバイスサーバにしてSCU-17とGPSレシーバーとの接続をWi-Fi経由にしているが、アンテナチューニングや送信時に回り込みが発生しているのか、時折挙動不審になる。
その内容は、SCU-17からの音声信号だけが入力されないというもの。
当然ながらWSJT-Xでのデコードが出来なくなるため通信が一切不可になる。
復旧するためにはRaspberryPiを再起動する必要があるため、やむを得ず一時的にUSBデバイスサーバの使用を保留し、SCU-17とGPSレシーバーは長めのケーブルでPCに繋いだ。
紐付きはやはり不便。

 

 

そしてついに♪

今朝、ダメ元で環境を立ち上げて7041KHz(FT8)を聴き始めた。
アンテナはこれまでの状況(実感、実績)からわざわざベランダに出すまでもないと室内窓際設置のまま。
昨日と違って閑散としている中、4エリアのとある局からのCQが入ってきた。
受信レベルは-24dB…かなり低い。

途中何局かとの交信(相手側はデコード出来ず)を挟みながらCQが繰り返される。
そのうち、他局が居ないのかCQが続くようになったので、応答してみることにした…が不発。
自動で再応答したが返答無し…やはりダメか…と TX Enable をクリックして自動送信停止。

…と、相手からの応答を受信…慌てて自動送信を再開。
相手からの受信レポートは-20dB…これもかなり低いが、無事に交信完了。

FT8初交信、またアマチュア無線自体ほぼ四半世紀ぶりの新規交信になる。 ((その間の交信は仲間内での連絡用途ばかり。)) 

交信後にPKTreporterを確認すると、相手局での受信状況は-12dB…この差は何だろう?

 

 

こちらも初めて

WSJT-X⇒JT_Linker⇒Turbo HAMLOGでログ初記録。
Turbo HAMLOGでエキスポートしたログデータをLotW、QRZ.com、eQSL.ccへ初格納。
初めて尽くし。
勢いで登録したこれらサービスだけど、やっと活用することが出来た。