[IC-705] 復活

【この記事の所要時間: 64秒】

突然、外部ATUを認識しなくなり、メーカーへ修理を依頼していたIC-705が無事修理完了して戻ってきた。
3/25に送付し、途中見積もりの確認などを挟んで、4/3に帰宅。
送付時に同梱したクッションボックスももちろん一緒に。(納品書に特記されていた。)

故障内容は【TUNER】端子の【START】信号を制御しているトランジスタの破損で、恐らく外部からの回り込みが要因ではないか?とのこと。
↑の記事にも書いているが、外部ATU(AH-730)の認識不可に気付いたのは受信状態で放置(待機)後に運用を再開しようとした時なので、もしかすると直前のチューニング動作や運用(送信)時点で発生していたのかもしれない。

コレが破損していたトランジスタ。
ゴマ粒ほどの非常に小さなパーツ…こういう修理ってモジュールごとの交換だと思っていたので、こんな小さなパーツを交換するとは思わなかった。
デジカメで拡大してこの大きさ、端子ともなると見えるか見えないかのレベルで、自分で貼り替えるのはまず無理。

チューニング起動スイッチ

再作成

見積もりで示される前に回り込みの可能性も想定していたので、今までの「AH-730の制御線をIC-705の【TUNER】端子に繋ぐ」のではなく「ATUとして認識させ、ONにすると一定キャリアを送出するスイッチをIC-705の【TUNER】端子に繋ぐ」ことを考え、そのスイッチ(チューニング起動スイッチと呼称)も既に作成している。(前回の記事参照。)
ただ、押しボタンスイッチに若干に引っ掛かりを感じ、またボタンの方向を変えたく、ちょうど以前IC-7300用に同種スイッチを作成した際に余ったスイッチを見つけたこともあって、新たに作成した。

マイクロスイッチ・ベースで押した時の感触が全く違う。(ストロークが短く、カッチリしている。)


使用不可?

戻ってきたIC-705を定位置に再設置し、各種ケーブル類も接続。
AH-730の制御線は『OHM-C7054(OHMC7054) IC-705とAH-4/AH-4改を接続するケーブル』(CQオーム)を介して電源線(+13.8V)のみIC-705と同じ定電圧電源に接続。
そして、IC-705のTUNER端子には新たに作成したチューニング起動スイッチを接続。

緊張しながら、先ずは定電圧電源をON。
澄ませた耳には窓の直ぐ下に設置しているATU-730のリレー音?が一瞬聴こえた…給電は問題なさそう。
実は、AH-730の制御線をIC-705に繋がないことで給電がどうなるか心配だった。
IC-705と同じ定電圧電源に使うことでGND側は共通として認識されているのだろうか?

続いてIC-705の電源をON。
【FUNCTION】を見ると…【TUNER】ボタンがちゃんとアクティブになっている。

早速、チューニング起動スイッチをON…ATU-730からは何の音も聴こえてこない。
SWR/PWRメータ(外付け)を見ているとスイッチONで3~4Wしか出ておらず、AH-730がチューニング起動出来ていない模様。
SWR値は一見低いように見えるが、出力の低さを考えると実際はかなり高い(悪い)はず。
(SWR/PWRメータは二針式で送信出力が低いと読み取りが難しい。)

ネットで調べると、大半の無線機はSWR値が高い場合には終段保護のため出力を抑えるようで、IC-705でも同様に4W前後しか出ていない事例を見掛けた。
チューニングがされていないATU+エレメントでは当然SWR値は高いだろう。
AH-730のチューニング起動入力は10W前後のため、この出力では起動不可。
チューニングしたいけど出力が出ない、出力を出すためにはチューニングが必要…堂々巡り。

尚、50W~クラスの無線機では出力が抑えられても10W程度は出るため、ATUのチューニング起動が可能とのこと。
だから、IC-7300+社外製ATUではチューニング起動スイッチが有効だったのかも。

となると…AH-730の制御線をIC-705の【TUNER】端子に繋いだ場合はSWR値が高くてもチューニング起動出来るだけの出力になるような何らかの仕組みが有るのだろうか?
IC-705とAH-730の取扱説明書には【TUNER】端子についての情報が全くと言って良いほど記されておらず(IC-7300も同様に無かったと思う)、端子配列すら掲載されていない。
他の端子については外部回路例まで載せているのに…何故?

結局

以前と同じく、AH-730の制御線をIC-705の【TUNER】端子に接続して、IC-705の【FUNCTION】⇒【TUNER】ボタンでチューニング起動する手順に戻すことになった。(戻さざるを得ない。)

以前から制御線を含めて全てのケーブルにはクランプコアを装着していたが、制御線・制御線と近接して接続しているHL-50B用スタンバイコントロールI/Fケーブルにクランプコアを追加。

AH-730からの制御線(『OHM-C7054(OHMC7054) IC-705とAH-4/AH-4改を接続するケーブル』経由)はステレオミニジャック⇔ステレオミニプラグ・ケーブルで延長しており、運用していない時には抜いておくことで、外部からの何らかの誘電回り込みを回避することを期待。

先ずはIC-705のみの最大10Wで暫く運用し、ようやく今日からHL-50Bを使った最大50Wの運用を再開。
故障がトラウマになっているのか、バンド移動でのチューニングで【FUNCTION】画面を開く度に【TUNER】ボタンがアクティブになっているのを見て安堵している(^^ゞ

転ばぬ先の杖

以前eBayで見つけた「IC-705のmicro-USB端子をUSB TypeCに変更するアップグレードモジュール」の高耐圧MOSFETバージョン(社外製AmpやATUに対応した高耐圧デバイスを使用)を入手しておいた。
万が一、再発するようなことがあれば、このモジュールに交換してみよう。
(対症療法は好きじゃないけれども…。)

コールサイン・ワッペン

トップ画像でIC-705の上に有るのは、このコールサイン・ワッペン。
オリジナルのキャラ?(ロゴ?)を使ってデザインし、専門業者(わっぺん屋.com)に作成を依頼した。
円形で直径10cm(一回り小さくても良かったかな)、裏はベルクロ使用でバッグや衣類などに装着出来る。
ちなみに、このキャラは随分前にApple PowerMac G4 Cubeで作成した3D C.G.…Twitterのアイコンや自Webサイトのファビコン、他に幾つかのサービスでも自身のアイコンとして使用している。