高周波系の様々な周波数特性を測定出来るVector Network Analyzer…自分にとっては高嶺の花・猫に小判・豚に真珠だけど、コンパクトで格安しかも機能や性能の面でも満足出来る NanoVNA なる物が有ると知り、俄然欲しくなってしまった。
キッカケはこの雑誌 HAM world 2020年3月号。
「IC-705の実動機初インプレ」という記事が目的で購入したけれども…。
同掲されていた「NanoVNA 日本語入門マニュアル」の方に目が留まり、読んでいるうちにNanoVNAへの興味が高まってきた次第。
NanoVNA
NanoVNAは実に多種多様なクローン品が出ているが、ひとまず条件にしたのが、高周波部分のシールドが有る・バッテリーが有る ((PCと接続して使う際には不要だからか未装着の製品も少なくない。)) ・バッテリー残量表示に対応している ((未対応の場合もダイオードを追加することで対応出来る。)) …の三点。
加えて、全体を覆うようなケースなら更に良し。
eBayやAliExpressのほうが安いけれども、到着まで日数が掛かることと商品説明と異なる物が届く恐れ、初期不良や配送時の破損への対処を考えてAmazonで国内発送品を購入した。
なかなか高級そうなパッケージの中に、本体と付属品が整然と収まっている。
本体
横9×縦6×厚1.5cm(突出部除く)のコンパクトサイズ。
液晶ディスプレイのサイズは2.8インチ(320×240ドット)。
下はサイズ比較の単三乾電池。
裏面には仕様などが記されたラベル。
測定周波数範囲は50KHz〜1.5GHzで3バンドに分かれている。
上面には左からUSB-Cポート(充電、データ通信)、電源スイッチ、マルチファンクショナルスイッチが並ぶ。
PCとUSB接続することでリモート操作や測定画面のキャプチャが可能。
USBポートの右横に開いた小穴はLEDの点灯用で充電/外部給電中は赤色点滅する。 ((充電完了しても消灯しない模様。))
側面には2ch分のSMAポート。
隅にストラップホールが有るのが嬉しい。
バージョン表示画面。
購入時に入っていたファームウェア(派生版)は少し古かったので、本系統の最新版(0.7.0)にアップデート。
測定周波数の上限が2.7GHzまで伸びている。
バッテリー残量表示も対応。
開腹。
高周波部分のシールド有り。
シールドは無い方が高周波特性が良いという説もあるが、後から付けるよりも後から外す方が楽なので良し。
ちなみに、シールドは嵌め込まれているだけなので外すのは容易。
バッテリーの容量は650mAh…他で見掛ける物は400〜500mAhなので、やや多めなのが嬉しい。
付属品
両端SMA-Pのケーブル(20cm)×二本。
奥はSMA-Pの測定用プラグで、左からショート/オープン/50Ωダミーロード。
手前はSMA-J中継コネクタ。
PC接続/充電用のUSBケーブル。
USB-C⇔USB-CとUSB-C⇔USB-Aの二本が付属しているが、USB-C⇔USB-Cは少々短いかな。
ハンドストラップ。
髪留めゴムのような素材でギターピック形状の樹脂製スタイラスが付いている。
こんな形状だけど意外と使いやすい。
本体のストラップホールを使って装着。
青い光は電源ON表示(LED)で、バッテリー残量が少なくなってくると点滅する。
同時購入品
液晶保護フィルムと変換コネクタ。
購入した保護フィルムは2.8インチ(非ワイド)。
デジカメやドライブレコーダー用として売られている。
変換コネクタはSMA-P/J⇔BNC-P/Jが四種類。
手持ちのM-P/J⇔BNC-P/Jと組み合わせれば、ほぼ対応出来る。
数多く公開されている解説サイトを参考に、いろいろ試行錯誤しているところ。
簡単に試せて実に奥が深く、どのように活用しようかと考えるのも楽しい。
冒頭の写真は先日入手した巻き尺戦術アンテナを測定している様子。 ((実際の測定ではちゃんとアンテナを立てて行った。))