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IC-705が発表された際に大いに期待されたものの搭載されなかったのがATU(オートアンテナチューナー)。
まぁ、サイズやコストの点から難しいとは思うけれど、移動運用では機材を抑えつつ、でも、ATUが欲しいというニーズが非常に高いだけに残念。
その後、純正オプションとしてAH-705が発表されたが(最初期ロットの取扱説明書にも記載有り)、今日現在まだ発売の予定は不明。
ただ…AH-705は少々大きい上にデザインがIC-705に合わず(樹脂ボディで辺や角が丸められているところは似ているか…)、今一つ購入意欲が湧かなかった。
そんな折り、MAT-TUNERという海外のメーカー(アンテナチューナーメーカーとしてはメジャー)からIC-705での使用を想定したコンパクトなATU mAT-705 が発表された。
総金属製ボディでコンパクト、もちろんIC-705からの制御も可能。
発売開始を待って早速入手した。
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mAT-705
![](https://i0.wp.com/ryo.net/wp-content/uploads/2020/09/s-P9063938_20200906100028.jpg?resize=840%2C630&ssl=1)
前面パネルには左から電源ランプ(PWR)/チューニングインジケーター(ACT/TUN)、電源スイッチ(POWER)が並ぶ。
パネル面はブラック、ボディ本体はグレーのカラーリング、レタリングはレーザー刻印でクッキリハッキリ…格好良い♪
尚、ゴム脚などは付属しない。
・動作周波数範囲:1.8~54.0MHz
・チューニング時間:0.1~5秒
・使用可能アンテナ:ダイポール、GP、八木、同軸給電アンテナ
・電源:9Vアルカリ乾電池(006P)
・サイズ:横6.7×高2.8×奥行15.1cm(突起物含む)
・重量:250g
最低駆動電力と最大許容電力は不明だけど、IC-705のバッテリー運用(Max5W)と外部電源運用(Max10W)でそれぞれ問題なくチューニング動作とFT8運用が出来ることを確認した。
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後面パネルには左からコントロール端子(φ3.5mmミニジャック)/アンテナ接続端子(BNC-J)/無線機接続端子(BNC-J)が並ぶ。
電池の装着
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バッテリー(9V/006P)は後部パネルのネジ(四本)を外し、基板を引き出して着脱する。
交換の手間が掛かるが、ラッチングリレー採用でチューニング時を除けばバッテリーの消費は非常に少なく、一度チューニングすると周波数を変えなければ電源をOFFにしてもチューニング状態が維持される。
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基板と後部パネルはコネクタ(ケーシングではなく配線部分)のハンダ付けのみで繋がっているため、持ち上げる際には基板側(縁)を持つようにする。
後部パネルだけを持った場合、結合部分に基板の自重(+バッテリーの重さ)が掛かり破断する恐れが有る。
添付品
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IC-705と接続するコントロールケーブル。
一般的なオーディオ用のφ3.5mmミニプラグ(三極)付きケーブルかな。
ちなみにフィリップス製だった。
他にはマニュアル(日本語)が添付されていた。
接続
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IC-705へのコントロールケーブル、アンテナケーブル、IC-705への同軸ケーブルをそれぞれ繋ぐ。
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コントロールケーブルはIC-705の【TUNER】端子に。
チューニング
チューニング未実行
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チューニングを行っていない場合、【ACT/TUN】が消灯している。(BYPASSモード)
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IC-705の【FUNCTION】2ページ目にある【TUNER】ボタンがOFF(BYPASS)になっていることを確認し、1秒以上タッチする。
チューニング実行
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【TUNER】ボタンがONになりチューニングが実行される。
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チューニング実行中は、【ACT/TUN】がオレンジ色点灯している。
チューニング完了
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チューニングが完了すると、【ACT/TUN】が緑色点灯する。
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IC-705の画面左上(【FUNCTION】から復帰後)にTUNEが表示されている。
お出かけセット
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![](https://i0.wp.com/ryo.net/wp-content/uploads/2020/09/s-P9063954_20200906100124.jpg?resize=840%2C630&ssl=1)
本体、短めの同軸ケーブル、コントロールケーブルはパソコン用小物ポーチにまとめて収納。
![](https://i0.wp.com/ryo.net/wp-content/uploads/2020/09/s-P9063955_20200906100128.jpg?resize=840%2C630&ssl=1)
Alexloopアンテナのキャリングバッグにも程よく収納出来る。
⇒【ループアンテナ新調 … ALEXLOOP WALKHAM PREMIER】
お試し
早速FT8運用で試用してみた。
Alexloopアンテナを使用したが、鉄筋室内設置という悪条件のため単体では最もSWRが下がった状態で2.0以上、バンドによっては3.0近いという状況。
また、合わせるのもかなりシビアで、Alexloop自体のチューニングツマミを僅かに動かしただけで大きく上がる。
この状態でmAT-705を追加しチューニングしたところ、短時間で1.5前後まで下がった。
尤も見かけ上下がっただけで実際の飛びは条件的に厳しいだろうけれども、PSKreporterで見た感じでは国内(離島を除く)ならほぼ飛んでいる様子。